研究課題/領域番号 |
17K02888
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
今井 典子 高知大学, 教育研究部人文社会科学系人文社会科学部門, 准教授 (30510292)
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研究分担者 |
高島 英幸 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (40128434)
杉浦 理恵 東海大学, 国際文化学部, 准教授 (60413738)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | Dictogloss-J / Focused Task / Explicit Feedback |
研究実績の概要 |
平成29年度は研究1年目であり,Pilot 調査を東京都のA中学校で実施した。29年度4月から8月にかけて,A中学校で実施する3つのグループの授業内容,授業の振り返り用紙,事前事後のアンケートと文法問題の作成,検討を行った。また,授業の指導案を作成するにあたり,A中学校の教員との打ち合わせ会を7月に,そして詳細な指導案の説明会を9月に行った。10月から12月にかけてA 中学校において,①pre-test(アンケート調査,文法テスト),②検証授業,③Post-test(文法テスト),④Delayed post-test(アンケート調査,文法テスト)の手順で調査を行った。②の検証授業では,本研究の研究者らが中学校に出向き授業参観するとともに,考察の手がかりとなるようビデオ撮影も行い記録した。検証授業の最後には,自由記述を含めた「振り返り」を生徒に記入させ,授業に対する取り組みや意識を調査した。 調査から得られた分析結果・考察を3月の国際学会(2018 APCESP: Asia-Pacific Conference on Education, Social Studies and Psychology)(審査有)で中間報告として口頭発表した。学会発表のタイトルは,「Feedback as a Crucial Factor in Maximizing the Efficacy of Dictogloss-J Within the EFL Context」であった。また詳細に記述した報告書をもとに,3月に中学校に研究代表者と研究分担者が出向き結果報告を行った。 3月には,平成30年度の本調査に向けて,Pilot調査での課題を踏まえ3つのグループの授業の流れに一部修正を加えることの議論,そして各文法問題の項目弁別力指数(DISC)や信頼係数を基に問題の精査を検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の初年度(平成29年度)の1年間をかけて,基礎研究と予備調査(Pilot調査)を実施し,本調査の実施に備えることができている。つまり,本調査では,Pilot 調査を受けて明らかにされた課題を踏まえ授業の流れを微調整する。その方向性も明らかである。また,文法問題の項目弁別力指数(DISC)や信頼係数を基に問題の精査し,実施できる準備が整っている。本調査(10月~12月)実施する準備を進めている。 以上のように,ほぼ計画通りに進捗しており,本調査の結果報告を平成31年2月~3月の国際学会で発表する予定であることから,概ね順調に進展していると判断する。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の2年目にあたる平成30年度は,平成29年度のPilot 調査を受け,中学校2校での本調査を行う予定である。 8月~9月に各中学校の授業担当者に説明し,10月~12月に,①pre-test(アンケート調査,文法テスト),②検証授業,③Post-test(文法テスト),④Delayed post-test(アンケート調査,文法テスト)の手順で調査を実施する。②では,Pilot 調査と同様に,本研究の研究者らが中学校に出向き授業参観するとともに,考察の手がかりとなるようビデオ撮影も行い記録させてもらう予定である。10月のpre-test,11月の検証授業を受けての生徒の振り返りシートの分析,post-test,12月のDelayed post-testに関して,順番にデータ入力を行いながら,円滑に分析・考察ができるように進めていく予定である。 以上の結果を受け,2月~3月に国際学会での口頭発表,3月に報告書をもとに,各中学校での報告会を行う。最終年度の平成31年度は,国内の学会と海外での学会での最終結果報告会を行う予定である。最終年度には8月の全国学会で発表を考えている。
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