研究課題/領域番号 |
17K02900
|
研究機関 | 跡見学園女子大学 |
研究代表者 |
安本 真弓 跡見学園女子大学, 文学部, 教授 (40533576)
|
研究分担者 |
吉田 泰謙 関西外国語大学, 英語国際学部, 教授 (70468982)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 可能表現 / 可能補語 / 可能助動詞 / 教案開発 / 理解可能なインプット |
研究実績の概要 |
新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、大学では原則オンライン授業に切り替り、そのための授業準備や学生指導の対応に追われたことに加え、移動等の自粛要請により研究活動のための対面での打ち合わせ等も全くできなかったことにより、2020年度の研究活動はほぼ休止状態にならざるを得ない状況となった。ただ、そのなかでも唯一、これまでの研究によって得られた知見の一部をオンラインで開催された学会にて発表することができた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
5で述べたように、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により今年度予定していた研究活動はほぼ遂行できなかった。
|
今後の研究の推進方策 |
おもに次の通りである。なお、(1)と(2)は、今後の新型コロナウイルス感染症のまん延状況によってその計画が左右される可能性もある。 (1)集計データの分析結果を精査するとともに、改良版「理解可能なインプット」の検証作業を行う。まず、2017年度と2018年度に実施した中国語可能表現習得状況に関する学生向け「測定テスト」と、可能表現指導状況に関する教員向け「アンケート調査」から集計したデータに基づいて行った分析について、改めて精査する。そのうえで、第二言語習得理論における定義とは異なる独自の視点・観点を取り入れた、中国語可能助動詞に関するコンテクスト併記型「理解可能なインプット」(改良版)モデルと、中国語可能補語に関する段階的導入を図ったコンテクスト併記型「理解可能なインプット」(改良版)モデルを、より多くの教育現場で導入していただき、その検証作業を行う。 (2)改良版「理解可能なインプット」モデルの更なる進化を図る。できるだけ多くの大学教員に、教室指導のなかで改良版「理解可能なインプット」を導入していただき、実際の教室指導の中で生じた問題点や新たに得られた気づき、教員からのコメントやアドバイスなどをもとに当モデルをより包括的に捉え直し、分析と考察を行ったうえで、より一層高い学習効果が期待できる進化型「理解可能なインプット」の開発を目指す。 (3)学会等での研究報告を行い、あわせて論文の執筆を行い、学術雑誌へ積極的に投稿する。上記活動によって得られた成果や新たな知見を学術論文としてまとめ上げ、より幅広く発信すべく国内外の学術雑誌に投稿し、関連する研究分野への貢献を図る。 (4)総括的な研究報告書を作成する。2年間の延長分を含む、計5年間で行った各種学会における研究発表や執筆した投稿論文などを中心に、それらを加筆修正し、最終的には総括的な研究報告書を作成したうえで、書籍として出版する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
今年度は新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、研究活動がほぼ実施できなかったが、次年度の使用計画については下記の通りである。 (1)検証作業のための謝金:今年度実施する改良版「理解可能なインプット」モデルを進化させるための検証作業において、多くの教員にその協力依頼をする計画であり、そのための謝金に充てる。 (2)研究分担者との打ち合わせのための経費:上記の検証作業の推進、分析、また研究報告や論文執筆等のために研究分担者と打ち合わせを行う必要があり、その経費に一部を充てる。 (3)研究報告及び発表のための経費:分析と考察によって得られた研究成果や新たな知見をまとめ上げ、学術研究会などで発表を行うための学会出張費用に充てる。
|