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2020 年度 実施状況報告書

南アジア・東南アジアにおけるELF談話スタイルの実態調査:英語発信力養成にむけて

研究課題

研究課題/領域番号 17K02903
研究機関東京工芸大学

研究代表者

重光 由加  東京工芸大学, 工学部, 教授 (80178780)

研究分担者 大塚 容子  岐阜聖徳学園大学, 外国語学部, 教授 (10257545)
岩田 祐子  国際基督教大学, 教養学部, 教授 (50147154)
大谷 麻美  京都女子大学, 文学部, 教授 (60435930)
村田 泰美  名城大学, 外国語学部, 教授 (70206340)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2022-03-31
キーワードリンガ・フランカの英語 / 異文化接触会話 / 異文化理解 / 南アジア / 東南アジア / スピーキング能力養成 / 英語教育 / コミュニケーション能力
研究実績の概要

コロナ禍において、実施予定の研究の中で遂行不可能になったものがあった。まず、成果発表予定の学会が1年延期となり、成果発表自体ができなくなった。また、予定していた科研の研究会は、各大学の授業形態の変更の準備等に伴い、実施する回数が減少した。研究会は4回ほど実施方法をオンラインに変更して行ったが、データを研究分担者が集まって共同で分析したり議論する作業は実施困難であった。なお、データ整理において、追加調査が必要な場合はオンラインにより実施した。
研究は主に各メンバーに委ね、論文執筆など個人でできるものを中心に行った。査読等を経て、まだ刊行には至っていないが、English as a Lingua Francaの分野へ、南アジアの英語話者と日本人の会話で起こった誤解・不理解の原因を分析した研究論文を投稿中である。また、2021年度のオンラインによる成果発表の準備期間として、アジア圏での英語を共通語とする日本人駐在員と現地従業員との言語使用やインタラクションの実態調査の分析を各自が分担して行った。主な分析対象は、1)日本人がアジア圏の英語を母語としない人たちと、英語を共通語として話す際、果たしてどのようなインタラクションの問題が起こるのか2)日本人が多く駐在しているインドとベトナムの企業訪問における聞き取り調査の整理・分析 3)英語ができる現地の人を採用する企業と、日本語ができる現地の人を採用する企業の考え方や実情である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

コロナ禍において、実施予定の研究の中で遂行不可能になったものがあった。成果発表予定の学会が1年延期となり、成果発表自体ができなくなった。また、独自で地区別で開催予定のシンポジウムも中止した。データを研究分担者が集まって共同で分析したり議論する共同のデータセッション作業をオンラインで行ったが、オンラインによる実施方法が十分とは言えず、予定よりも実施回数が減少した。内容も限定的であった。

今後の研究の推進方策

本年度は成果発表を行う。大学英語教育学会での発表の機会も得ることができた。また、独自にオンラインで実施する計画もたてている。内容は、1)アジア圏での英語を共通語とする日本人駐在員と現地従業員との言語使用やインタラクションの実態調査、2)日本人駐在員と現地従業員の会話スタイルの違いに由来するコミュニケーション・ブレイクダウンや誤解、に関するものである。具体的な内容は以下のものを予定しており、各研究分担者とオンラインを通じて準備を進める。日本人と英語母語話者の英語でのインタラクションの比較研究を基盤とし、日本語と英語の間には、あいづちの打ち方、話題展開の仕方、質問の仕方、自己開示の仕方などに大きな相違があることを指摘されている。その違いは、日本人が英語を話す際、大きな障壁となっている。本科研の研究成果の内容としては、日本人がアジア圏の英語を母語としない人たちと、英語を共通語として話す際、果たしてどのようなインタラクションの問題が起こるのかという疑問を解明するため、日本人が多く駐在している東南アジアとベトナムの企業を訪問し、日本人と現地従業員の社内での言語使用の実態やインタラクションの様子に関して実施した聞き取り調査の分析と報告を行う。英語ができる現地従業員を採用し、英語で仕事を行っている企業がある一方で、日本語ができる現地従業員を採用し日本語で仕事を行っているところもあり、それぞれの企業の考え方や実情についても明らかにする。また、今まで行った実験会話については、談話分析の手法で分析した結果を報告する予定である。

次年度使用額が生じた理由

2020年度のコロナ禍で、発表予定の学会が延期となったこと、また、独自で開催予定だった成果発表会が実施できなかったため、旅費、会場費、実施に伴う物品購入がなかった。また、コロナ禍前はほぼ毎月開いていた研究会実施のための会場費も、オンライン実施のため不要だった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Being an active listener in unacquainted English conversations in Korean, Chinese and Japanese intercultural settings: a case study for thinking about teaching speaking skills2021

    • 著者名/発表者名
      Yuka Shigemitsu
    • 雑誌名

      Routledge Research in Language Education: Second Language Pragmatics and English Language Education in East Asia

      巻: 1 ページ: 95, 116

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Influence of Social Distance Expressed by Driving Support Agent’s Utterance on Psychological Acceptability2021

    • 著者名/発表者名
      Tomoki Miyamoto, Daisuke Katagami, Yuka Shigemitsu, Mayumi Usami, Takahiro Tanaka, Hitoshi Kanamori, Yuki Yoshihara, Kazuhiro Fujikake
    • 雑誌名

      Frontiers in Psychology

      巻: 12 ページ: 1, 14

    • DOI

      10.3389/fpsyg.2021.526942

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 質問行為に伴う配慮―初対面会話と親しい者同士の男性の雑談より―2020

    • 著者名/発表者名
      重光由加
    • 雑誌名

      日本語の自然会話分析 BTSJコーパスから見たコミュニケーションの解明

      巻: 1 ページ: 85, 114

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 自然会話における感動詞「あっ」の機能ー日本語教育の観点から―2020

    • 著者名/発表者名
      大塚容子
    • 雑誌名

      日本語の自然会話分析―BTSJコーパスから見たコミュニケーションの解明

      巻: 1 ページ: 139, 160

    • 査読あり
  • [学会発表] 日本人の英語会話に見る話題の展開方法:話題の積み重ねとラポール形成2020

    • 著者名/発表者名
      大谷 麻美
    • 学会等名
      日本女子大学文学部 文学研究科学術交流企画シンポジウム

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公開日: 2021-12-27  

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