研究課題/領域番号 |
17K02938
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研究機関 | 文教大学 |
研究代表者 |
遠山 道子 文教大学, 経営学部, 准教授 (30439343)
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研究分担者 |
森 一将 文教大学, 経営学部, 准教授 (10616345) [辞退]
山崎 佳孝 文教大学, 経営学部, 教授 (50387312)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 留学支援 / 英語面接訓練 / 英語学習心理 / 英語発信力 / 動画教材 / ビデオ通話 / 英語不安の軽減 / ビリーフ |
研究実績の概要 |
◆ 英語面接訓練: 英語面接訓練プログラムを学部生に対して実施した。これは前年度実施したパイロットプログラムの結果を考慮し、工夫や改善を行ったプログラムである。なお、パイロットプログラムについては2019年8月に口頭発表を予定、その後に論文として投稿を行う。 ◆ 英語発信力: 上述の訓練プログラム前後で2群対照形式でデータ収集し、統計分析を進めている。1つ明らかになった点として、訓練参加グループのみ英語発信力(written text production skills) が有意に上昇しているのに対し、非参加グループでは、上昇していたが有意差は認められなかった事を報告する。 ◆ 英語学習心理: ①前年度に実施した英語不安軽減の訓練プログラムについて論文執筆した。ピアレビューを受け、英語学習ビリーフに関する質的研究を追加し、Taylor & Francis Onlineの The Language Learning Journalに採択された。 ②大学生の国際的志向性について質問紙調査を実施し、その結果をもとに国際的志向性尺度について検討を行った。 ③ビデオ通話を用いた英語面接訓練を実施した結果、参加者の英語学習心理を多角的に改善できることを確認した。この結果について論文執筆中である。 ◆ 欧米大学の面接試験: ベルギーのアントワープ大学、ルーベンカトリック大学に出向き、留学生入試担当の教職員にインタビュー調査を行った。留学生に要求される英語試験の種類・スコア、および面接試験の形式や質問項目などに関する情報を得た。調査結果は文教大学経営学部紀要に掲載されている。 ◆ 動画教材: 英語面接、海外インターンシップを題材とした動画教材を作成した。今後は授業での用に向け、改善を加え、利用方法や効果検証方法について検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は留学支援の一環であるが、2018年度までの目標は、①海外進出の障壁となる心理要因を調査し、それを改善する訓練法の改善と検証、そして②欧米大学における面接試験の評価基準の調査であった。①は想定以上に多様な要因が関連していることが明らかになってきたため、今後も調査が必要であるが、「不安」に関しては測定尺度と改善方法のそれぞれの研究成果を論文として出版することができたため。また②に関しても同様に、調査を終え、結果を大学紀要において報告できたため。
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今後の研究の推進方策 |
3年目は、これまで蓄積したノウハウを基に、面接訓練プログラムに更なる改善を加え、より多くの学生に対して実施し効果検証する。 I) ビデオ通話を用いたトレーニングに関しては、①webコンテンツ開発を開始、②学習者の音声面における効果検証、③学生の学習記録における質的研究を開始する。 II)発信力の指標に関する更なる先行研究と、より良い測定・分析方法の考案 III) 前年度から作製を続けている海外インターンシップ経験を題材とした動画教材を完成させ、授業でパイロット的に導入し効果検証を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
◆ 次年度使用額が生じた理由 ①学会発表にかかる旅費を200,000円計上していたが、この半分の費用でJALT北海道に代表と分担者2名が出張できた。 ②教材開発補助およびデータ入力等にかかる人件費・謝金について350,000円を計上していたが、代表者と分担者が夏季・冬期休暇期間中に作業を大幅に進めたため、人件費の削減につながった。
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