研究課題/領域番号 |
17K02957
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外国語教育
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研究機関 | 近畿大学 (2019-2022) 藍野大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
松田 紀子 近畿大学, 総合社会学部, 准教授 (40759007)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | Text-to-Speech / 合成音声 / 知覚学習 / Talker variability / プライミング効果 / 定型表現 / 単純接触効果 / オンライン実験 |
研究成果の概要 |
本研究では、日本人英語学習者を対象に複数の心理言語学実験を用い、外国語学習におけるTTS(Text-to-Speech)合成音声の有効性と可能性を、特に知覚学習という観点から明らかにしようと試みた。その結果、学習者にとってパラ言語情報と言語情報の独立的処理は難しい可能性が高いこと、TTS合成音声を使用したリスニング活動は、特に知覚処理に問題を抱えやすい学習初期段階に有効である可能性が高いことが示された。加えて、知覚学習の効果を高めるには、意味よりも音声に注意を向けたリスニング活動が望ましいこと、十分に見聞きしたことがある、つまり親密度が高いと学習者が感じる教材の使用が望ましいことが示唆された。
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自由記述の分野 |
応用言語学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、近年、目覚ましい進歩を遂げているTTS(Text-to-Speech)合成音声の外国語学習における活用、特に学習初期段階の知覚学習における活用の有効性と可能性を、聴覚性プライミング効果と単純接触効果の実験パラダイムを使用して探り、一定の知見を提供できたものと考える。また、その知見に基づいたTTS合成音声の使用方法についても、一定の知見を示した。日本のように日常生活で外国語に触れる機会が少ない環境において、外国語学習へのTTS合成音声の活用は、音声インプットの絶対量の不足を補う方法の1つとして今後ますます期待されるだろう。
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