本研究は、第2言語での作文をオンライン上で交換するe-tandem(双方向2言語通信)という形式が、学習者の読み手意識をどのように発達させ、さらにそれが他のアカデミックライティングにどのように転移し得るかを調査することを目的とした。当初の目的を超え、日本語学習者行動も合わせて調査した結果、(1)e-tandem形式は、オンライン上の「読み手意識」を向上させた。 (2)アカデミックライティングへの転移に関しては、A.以前に読み手意識について学んだことがなく、B. 作文のプロンプトに読み手に関する情報が書いてあった場合、C.「読み手にわかりやすく書こうとする」操作が最も転移しやすいことがわかった。
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