研究課題/領域番号 |
17K02993
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
田中 美津子 立命館大学, 言語教育センター, 嘱託講師 (70732840)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 学習環境 / グループワーク / グループ・ダイナミックス / 個人差特性 / 動機づけ |
研究実績の概要 |
近年、学習者が主体的に学習に関与するアクティブ・ラーニングを実施する授業が増えてきた。アクティブ・ラーニングを行う際には協働学習・グループワークを取り入れることが多いが、学習者が身を置くグループの環境はグループによって異なる。これまでのところ、学習環境によって動機づけなどの個人差特性が変化しうることは報告されているが、学習環境として比較的少人数のグループに着目した研究は少ない。そこで、本研究では、グループワークを取り入れて英語学習を行う学習環境に焦点を当て、グループワーク環境と学習者の個人差特性の関係を検討することを主目的とする。本年度の主計画は、グループワーク環境を測る質問紙を作成し、その信頼性・妥当性を検証することであった。収集したデータから探索的因子分析を用いて因子を抽出し、ラッシュ分析を用いて因子の一元性・各項目の信頼性等の分析を行った。また、再度データ収集を行い、異なるサンプルを用いてラッシュ分析および確証的因子分析を行った。分析により、作成した質問紙が妥当で高い信頼性があることが明らかになった。この研究成果は、11月に「Measuring group work dynamics」というタイトルで国内学会(JALT2017)で発表した。論文についてはまだ執筆してはいないが、今後執筆し学術誌に投稿する予定である。また、これらの質問紙の開発に加え、学習者の個人差特性に関する質問紙も実施しデータ収集を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の主計画である質問紙の開発については、データ収集・統計分析ともに終了し、その成果を国内学会で発表することができた。また、グループワーク環境と学習者の個人差特性の関係を検討するためのデータも収集できた。そのため、「おおむね順調に進展している」とした。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、質問紙開発に関する論文を執筆し学術誌に投稿する。また、本年度収集したグループワーク環境と学習者の個人差特性の関係を検討するためのデータ分析を行い、国内外の学会で発表、論文を執筆する。
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次年度使用額が生じた理由 |
スケジュールの都合により当初予定していた学会への参加(旅費の使用)ができなかったため残金が生じた。次年度の出張旅費として使用する予定である。
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