研究課題
研究2年目に所属が変更になったことにより、研究対象となる学年が2年生になったため、検定教科書を用いた語彙や文法学習をデジタルフラッシュカードで行い、ペーパーテストを実施することで学習者の理解度を測定することとした。新出語彙や文法を週に2回のペースでデジタルフラッシュカードによって学習し、視聴後プリントで確認、解説後にペアワークを実施する方法をとった。研究2年目と3年目では、理解の度合いを測るため、記述式のペーパーテストを実施した。その結果、デジタルフラッシュカードで学習した語彙および文法と、デジタルフラッシュカードを使わずに学習したものとでは、正答率に差があることが分かった。文字だけの学習より、画像、動画、意味、音声といったマルチ処理を課すデジタルフラッシュカードとその後の学習によって、多くの学生の理解が進んでいることが推測される。4年目では、2年目と3年目にデジタルフラッシュカードによって学習した学生の中からランダムに8名を選出し、文法性判断テスト、メタ言語知識テスト、スピーキングテスト、ライティングテストを実施し、文法知識の内在化について解明を試みた。視線計測器と解析ソフトを搭載したコンピュータを使い、時間制限を設けない文法性判断テストをコンピューターで、同じく時間制限を設けないメタ言語知識テストをペーパーで実施し、スピーキングテストとライティングテストについては桐原書店のSpeaking & Writing Testを同様のコンピューターで実施した。文法性判断テストについてはネイティブスピーカー1名にも実施してもらい、コンピューター上で解答への反応時間を測定し、内在化の指標として採用した。現在、結果の詳細は分析中であるが、内在化が進み、瞬時の判断のもとで活用できていると考えられる文法項目はbe動詞を用いたSVC、単文のSVOは特に使用頻度が高いことが分かっている。
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工学教育研究講演会講演論文集
巻: 1 ページ: 132-133
10.20549/jseeja.2020.0_132