研究課題/領域番号 |
17K03020
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
須藤 路子 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 教授 (60226587)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 英語習得の現状分析 / 第二言語習得 / 発音訓練 / 訓練効果測定 / 弱母音生成 / 調音位置 / 英語科教員 / 教職課程学生 |
研究実績の概要 |
今年度の研究の目的は、1) 中学校英語科教員と教職課程学生の英語音声習得における発音訓練の効果を測定する、2) 音声生成パターンの習得到達度と聴解力・読解力、読解速度、語彙数による英語習熟度との関係を分析することであった。具体的には、教員と教職課程学生の生成パターンの到達度と英語力に関する現状分析後、発音訓練を3か月間実施した。発音訓練は、6回の講習とグループ訓練・個人訓練であった。訓練後、効果測定を実施した。今回の研究では、弱母音の生成に関する訓練効果を検討した。 本研究の被験者は、中学校の日本人英語科教員と教職課程3年次の学生11名で、英語科教員6名と教職課程学生5名であった。生成実験データ比較のために、米語母語話者グループ13名と日本人英語初級学習者グループを用意した。日本人英語初級学習者グループは、海外在住経験のない一般大学生14名であった。 教員と教職課程学生の英語習得の現状分析に関しては、英語力のすべての指標に顕著な個人差が示され、指標間には強い相関が観測された。母音短縮率に関し、教員・教職課程被験者と母語話者には、有意差が観測されず、習得到達度が高いことが示された。また、母音短縮率よりもISI持続時間制御は習得が困難であることが示唆された。 弱母音生成は、中学校英語科教員では訓練によって調音位置が高くなり、米語母語話者に近づいていることが示された。しかし、舌の前後位置は後舌寄りになっており、中舌性が弱まっているようにも見える。ただし、今回分析の対象とした音素はR音声化schwaである。そこで、教員群はR音声の調音に重要な役割を果たすそり舌の調音を習得したため、調音位置が後ろよりになり、F2値が下降した可能性が示唆された。また、上述の傾向は英語習熟度との関連性が示唆され、特にF1値に関して英語習熟度指標との相関が観察された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定通りに実験を実施、分析を進めている。 具体的には、2018年度に現状分析、講習を実施した被験者に関し、効果測定を実施した。加えて、2018年度、英語習熟度の現状分析を実施した新しい教職課程学生の実験被験者に関し、2019年度は発音訓練講習を6回実施し、加えて個人指導、グループ指導を行った。講習、訓練実施後、生成実験とその他の英語習熟度測定、実験を実施し、訓練効果測定を開始した。
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今後の研究の推進方策 |
実験計画にのっとり、2019年度の被験者を対象に効果測定を実施する。具体的には、生成パターンの効果分析を3つのパラメーターの観点から分析する。併せて、英語習熟度との相関関係についても分析する。 被験者数を増加するため、新たに被験者を集め、英語習熟度の現状分析と生成実験、その後、発音矯正のための実験講習を6回とグループ指導、個人指導を実施する予定である。訓練終了後、効果測定のための実験を実施し、データの収集を行う。生成パターン分析のための録画と、英語標準テスト(TOEFL ITP/ TOEIC Speaking Test) による聴解力・読解力とスピーキング力測定、そして読解速度・語彙数の標準テストによる英語力測定も実施する。
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