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2018 年度 実施状況報告書

学習者特性に応じた自己調整学習力の強化のための介入方法の検討

研究課題

研究課題/領域番号 17K03027
研究機関東京都市大学

研究代表者

吉田 国子  東京都市大学, 共通教育部, 教授 (40298021)

研究分担者 加藤 貴之  長野県立大学, グローバルマネジメント学部, 准教授 (40383468)
南津 佳広  大阪電気通信大学, 共通教育機構, 准教授 (70616292)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード自己調整学習 / 学習者特性
研究実績の概要

本研究は自己調整学習が困難な学習者を特性別に類型化し,学習者に自らの学びを振返る学習記録を継続的に課し,その記述を精緻化する教育的介入を行うことで学習者特性に応じた支援方法を提案することを目的としている。
2018年度は,学習者をNEO BIG5 Inventory (Costa & McCrae,1990)を用いて類型化し,それを自己調整の度合いを判別するSRQ (Self-Regulation Questionnaire (Brown, Muller, & Laqwndowski, 1999)と突合してパーソナリティ特性と自己調整態度の関係を明らかにする調査を行った。
BIG5 Inventory はパーソナリティ特性を, Neuroticism, Extraversion, Openness to experience, Agreeableness, Conscientiousnessの5種に分類するもので、先行研究ではConscientiousnessと学業の成功の関連が示唆されている。一方SRQ は自己調整の度合いを 1. 適切な情報を受け取る 2. 情報を適切に判断する 3. 行動を適切に変化させる 4.行動の選択肢を探す 5. 行動を計画ができる 6. 計画を実行できる 7. 行動の適切さを測ることができる,の観点から測るものである。
これら2種の質問紙による調査を実施し,重回帰分析した結果,BIG5のConscientiousnessとSRQの状況に関して適切な情報を受け取れるかどうかに相関があることがわかった。しかし学習記録の分析からは特徴的な記述を拾い出すことができなかった。情報を適切に受け取るスキルはメタ認知と深く関連すると考えられるため,メタ認知をうまく利用しながら記述させることで学習記録の記述の精緻化につながるのではないか,という推論が得られた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

NEO BIG5調査結果の分析を外部専門業者に委託するにあたって,共同研究者の勤務校にて学内委員会での承認が必要な案件かどうかの事前審査の必要が生じた。結果,学内委員会の審査対象研究ではないとの判断がなされたが,審査に要した時間が予想を上回っており,調査の実施および結果の入手に遅れが生じることとなった。

今後の研究の推進方策

2019年度においては,NEO BIG5とSRQの実施を続け,データ量を増やし観察されている相関が継続して観察されるか,また,他の特性とSRQの観点との関連について分析を続けていく。
さらに,「適切に」情報を受け取ることとそれを学習記録の記述へ反映し,そこから自己調整学習へとつなげていくための道筋について,学習者の特性と絡めながら探索していく。

次年度使用額が生じた理由

データの処理を行うための人件費を予定していたが,調査の実施が遅れて処理も2019年度へ持ち越しとなった。また,全体の計画の遅れから,調査の実施回数が予定よりも少なかった。さらに,そのことに起因して学会での発表等の回数が予定よりも少くなったため、2018年度の予算が一部2019年度へと繰り越しになった。
2019年度は,遅れていた調査を進め, 速やかにデータ処理を行っていく。また,2018年度の調査結果をベトナム,および韓国の学会にて発表する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Enhancing Self-Regulated Learning through Learning Logs2018

    • 著者名/発表者名
      YOSHIDA, Kuniko. KATO, Takayuki & MINAMITSU, Yoshihiro
    • 学会等名
      Korea TESOL
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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