研究実績の概要 |
本研究の目的は、アジア非英語圏(日本を含む)で増加しつつあるEMI(English Medium Instruction、英語を媒介とする授業)に焦点をあて、(1)日本人学生と外国人学生の英語および現地語の言語習得やコミュニケーション活動の実態を把握し、また(2)EMIプログラム卒業生への調査を実施することによって、仕事で求められている言語使用とカリキュラムとの連関を分析し、言語教育への政策提言を行うことである。2017年度については、国内(大阪大学、同志社大学、立命館アジア太平洋大学、早稲田大学他)にて授業観察、インタビューおよびフォーカスグループディスカッションを実施したほか、タイ(チュラーロンコーン大学、タマサート大学他)での、教員、学生、卒業生とのインタ ビュー、授業観察等エスノグラフィックスタディーを行った。 今年度収録した、新規の録音 データの文字化、ディスコース分析、録画データのコンテント分析に加え、昨年度までに実施したデータの整理、分析も行った。その中間結果については、ELF10, AILA, EMI-ELF Workshop, JASEC, JACET等で学会発表を行い、参加者との意見交換を行った。さらに、明石書店、早稲田大学教育総合研究所等で関連記事を出版した。なお、2017年度JACET学術出版賞を受賞した。 2018年度はELF11, SS22での研究発表が決定しており、それに向けたデータ分析、および7カ国共同研究プロジェクト(代表J. Jenkins, サザンプトン大学、A. Mauranen, ヘルシンキ大学)に向けたデータ収集、分析も継続した。 なお、本研究は、科研(基盤(c)課題番号25370734、研究代表者飯野公一)および科研(基盤(B)課題番号26284083、研究代表者村田久美子)と関連を持ち実施された。
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今後の研究の推進方策 |
2018年度はELF11(ロンドン), SS22(オークランド)での研究発表が決定しており、それに向けたデータ分析、および7カ国共同研究プロジェクト(代表J. Jenkins, サザンプトン大学、A. Mauranen, ヘルシンキ大学)に向けたデータ収集、分析を継続する。また、国内学会(JASEC, JACET等)発表準備、Routledge, SAGE等からの出版物の執筆を進める。
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