研究実績の概要 |
本研究の目的は、アジア非英語圏(日本を含む)で増加しつつあるEMI(English Medium Instruction、英語を媒介とする授業)に焦点をあて、(1)日本人学生と外国人学生の英語および現地語の言語習得やコミュニケーション活動の実態を把握し、また(2)EMIプログラム卒業生への調査を実施することによって、仕事で求められている言語使用とカリキュラムとの連関を分析し、言語教育への政策提言を行うことである。本年度については、国内(秋田)にて授業観察、インタビューおよびフォーカスグループディスカッションを実施したほか、タイ、シンガポールでの、教員、学生、卒業生、ビジネスピープルとのインタ ビュー、授業、ビジネス現場観察等エスノグラフィックスタディーを行った。 今年度収録した、新規の録音 データの文字化、ディスコース分析、録画データのコンテント分析に加え、昨年度までに実施したデータの整理、分析も行った。その中間結果については、Asia TEFL, LPP conference, AALA, JACET等で学会発表を行った。また、Routledge, Palgrave Macmillan, 明石書店, Waseda Working Papers in ELF等から関連論文を出版した。次年度は新型コロナウイルスの拡大により複数の国際学会がキャンセルされる見通しであるが、データ分析、および7カ国共同研究プロジェクト(代表J. Jenkins, サザンプトン大学、A. Mauranen, ヘルシンキ大学)に向けたデータ収集、分析も継続する予定である。なお、本特定課題(基礎助成)研究は、科研(基盤(c)、研究代表者飯野公一)および科研(基盤(B)、研究代表者村田久美子)と関連を持ち実施された。
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