研究課題/領域番号 |
17K03028
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
飯野 公一 早稲田大学, 国際学術院, 教授 (50296399)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | EMI / ELF / 英語教育 / 言語政策 / アジア非英語圏 / 共通語としての英語 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、アジア非英語圏(日本を含む)で増加しつつあるEMI(English Medium Instruction、英語を媒介とする授業)に焦点をあて、(1)日本人学生と外国人学生の英語および現地語の言語習得やコミュニケーション活動の実態を把握し、また(2)EMIプログラム卒業生への調査を実施することによって、仕事で求められている言語使用とカリキュラムとの連関を分析し、言語教育への政策提言を行うことである。本年度は、コロナ禍の影響によりフィールドワークがすべてキャンセルされ、その代替手段としてZoom等を利用したオンラインでのインタビューを行った。昨年度収録した録音 データの文字化、ディスコース分析、録画データのコンテント分析に加え、過去のデータの整理、分析も行った。その中間結果については、日本英語コミュニケーション学会、JACET言語政策研究会等で学会発表を行った。また、Springer等から関連論文を出版した。また、予定されていたSS (Sociolinguistic Symposium)23,AILA, ELF等の国際学会も翌年へ延期となった。次年度は新型コロナウイルス影響により、複数の国際学会がオンラインで開催される見通しであるが、データ分析、および共同研究プロジェクト(代表J. Jenkins, サザンプトン大学、A. Mauranen, ヘルシンキ大学)に向けたデータ収集、分析も継続する予定である。なお、本特定課題(基礎助成)研究は、科研(基盤(c)、研究代表者飯野公一)および科研(基盤(B)、研究代表者村田久美子)と関連を持ち実施された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍の影響により、海外渡航、国内移動等が年度を通じて禁止されたため、予定していた国内外でのフィールドワーク、データ収集の実施がキャンセルされた。また、参加予定の海外学会もすべて延期となった。このため研究期間の一年延長を余儀なくされた。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍の影響は本年度もまだ収束されておらず、今後の見通しは不確実な状況である。最本年度は、Zoom等を利用したオンラインでのインタビュー調査等を継続するとともに、海外学会、国内研究会等についてはすべてオンラインで参加する予定である。こうした状況下、すでに収集したデータをもとに分析をすすめ、研究結果を整理し、発表するように計画を修正していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍の影響により、当初参加予定していた海外学会すべてがキャンセルされ、そのための旅費が使用できなかったため。今後のコロナ禍の状況を見極め、年度後半に国内外でのフィールドワークを再開させたい。また、データ分析を進めるために必要となるソフトウエアなどを整備することも検討する。
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