今年度はこれまでの成果を書籍にまとめて出版した。 田原の報告によれば社会状況の変化により対面授業の現場で観察することができなかったが、他方でオンライン授業に関する知見を蓄積することができた。オンライン授業の「気づき」が対面授業のそれと本質的に異なることは無いにせよ、気づきを得られる機会等の面で差があることは明白である。これについて、授業を設計する教員がどのようにデザインするかが問われているとした。 池谷は以前よりオンラインによる取り組みを積極的に行っている。異なる大学間を横断するプロジェクトで、異文化理解を主眼とするものである。オンライン掲示板などを用いてコミュニケーションを図り問題を解決する方策を通して、ポスト・グローバル社会における語学教育の在り方の可能性を拓いた。 齊藤は「気づき」を得る学習スタイルであるアクティブラーニングについて、日本の現状を分析した。文科省主導で導入が進められている一方で、アクティブラーニングの特性そのものによって再現可能な研究蓄積が少ないことを示した。これの解決策として分析用記録フォームの開発を提案した。
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