研究課題/領域番号 |
17K03061
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研究機関 | 東京海洋大学 |
研究代表者 |
高橋 周 東京海洋大学, 学術研究院, 准教授 (10339731)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 藁工品 / 叺 |
研究実績の概要 |
前年度までに収集した史料をもとに、成果の公表に向け、論稿の作成を進めるとともに、そのために必要な史料調査を進める予定であった。 しかしながら、本年度は前年度末より続く新型コロナウィルス感染症の拡大の懸念が広がり、またこれにともなう緊急事態宣言などにより、史料調査の実施は不可能となり、国会図書館をはじめ、自治体や大学の図書館・資料館の閉館や外部利用制限によって、研究の進展に著しい支障があった。たとえば2019年度末に予定していた静岡県および兵庫県における史料調査が実施できず、本年度にその検討を行うことができなかった。その結果、すでに手元にある史料をもとに論稿の作成を進めたが、史料・文献の確認が難しく、当初の予定の通りには進めることが出来なかった。 そのような中、収集済みの史料の他にアクセスが可能な、本研究対象時期の新聞や雑誌の記事のデータベースなどを活用し、比較的史料調査の進んでいた千葉県における藁工品生産についての論稿の作成を進めた。特に同県印旛郡本埜村(現 印西市)の大正期における事例については、論王の作成がほぼ完了した。またこれと比較対象となる同県夷隅郡上瀑村(現 大多喜町)の1930年代における事例の論稿の作成も進めた。また主たる産地であった同県長生郡庁南町(現 長南町)での生産について、史料の再確認と時系列による整理を行い、検討の時期を集荷体制の展開に応じて、1908年まで、1908年~1926年、1926年以降という3つに区分することとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウィルス感染症の感染拡大による史料調査の滞りがあり、また、勤務校における遠隔授業の実施や学内業務の増大による研究にさける時間の大幅な減少による。
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今後の研究の推進方策 |
研究成果の取りまとめを行う。ただし、新型コロナウィルス感染症の収束状況により、中断している史料調査の実施が困難になるおそれがある。その場合に備え、研究成果となる論稿の作成方針を変更し、史料収集の比較的進んでいる千葉県の産地を中心としたものとする可能性も考慮して論稿の作成を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた史料調査および学会出張が全く実施できなかったことによる。新型コロナウィルス感染症の状況しだいではあるが、次年度には本年度実施できなかった調査を行う予定である。
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