11~16世紀の「札」(木・紙・金属・布帛製等総称)およびそれに準ずる関係史・資料について悉皆調査を試み、特に免許・鑑札機能を有すると考えられる所持・携行する札に着目して、その発給、受給関係から職能者の職能にかかる諸権利の認定や保障内容、それをめぐる支配関係、経済活動と対象地域の実態を前年度に引き続き検討した。研究期間に 免許・鑑札機能に該当するとみられる総数(重複の可能性のあるものも含む)800件余の「札」を検出した。内容で分類すると1.畿内の座や本所関連の補任や専売に関連した生業の保障 2.水界での過所 3.陸上の過所 4.その他 の四種に大別される。
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