研究課題/領域番号 |
17K03076
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研究機関 | フェリス女学院大学 |
研究代表者 |
大西 比呂志 フェリス女学院大学, 国際交流学部, 教授 (70201978)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 軍事情報活動 / 言語将校 / アメリカ |
研究実績の概要 |
本年度は、①夏期と②冬期の休暇を利用してアメリカでの資料収集とインタビュー採集を行った。最も大きな収穫は、カリフォルニア州モンテレー市郊外にあるDefense Language Institute Foreign Language Center Historical Records Collectionでの資料収集である。同センターは現在文書館への整備が図られている途中であったが、特別に閲覧利用を許され、アメリカが行った対日言語将校の養成に関する文書を多数スキャンして収集することができた。 そのほか、Military Intelligence Service Historic Learning Center(サンフランシスコ市)、Go For Broke National Education Center、Japanese American National Museum(ロサンゼルス市)で、日系二世の情報活動に関する資料を収集した。また現地で元MISのKen Akune氏ほかの関係者に面会しインタビューを行った。 またMISと日米交流史研究の第一人者でコロラド在住のRoger Dingman(南カリフォルニア大学名誉教授)に面会し、研究調査のアドバイスを受けたので次年度の調査に生かしたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまで日本の研究者にはほとんど知られていない在米機関Defense Language Institute Foreign Language Centerを、MIS研究の第一人者ロジャー・ディングマン氏(南カリフォルニア大学名誉教授)に有益な仲介を取ってもらい今回訪問することができ、多数の資料を収集できたことは大きな成果であった。ただし、滞在中身内の不幸が発生し、一部予定を変更したので、今後の再調査も必要である。また組織拡充されたGo For Broke National Education Centerが、資料収集に積極的に取り組んでおり、冬期の出張においてセンター長と面会し協力関係を得たので、今後本研究に役立てることが可能になったことも成果であった。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの調査で明らかになっている関係資料の所蔵機関(ミシガン大学、ラトガース大学、コロラド大学など)への調査と資料収集をできるだけ行う。 関係者への聞き取りは、対象者の高齢化に伴い困難が高まっているが、今後も継続して行う。その場合、Go For Broke National Education Centerなどの関係機関と連携して効率的に行うこととする。 また前述のロジャー・ディングマン南カリフォルニア大学名誉教授が長年研究し収集したMIS関係資料が、コロラド大学ボールダー校文書館に寄贈され現在整理が進んでいるとの情報を得たので、次年度以降に同校への調査を予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
2度目の海外調査のなかで、家庭の突発的な事情で一部予定を変更せざるをえなくなったため、使用額に5万円あまりの残額が生じた。 次年度の海外調査に充当したい。
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