研究課題/領域番号 |
17K03078
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
小林 丈広 同志社大学, 文学部, 教授 (60467397)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 日本史 / 地域史 / 地方自治 / 史料保存 / 考古学 |
研究実績の概要 |
本研究は、大学がそのあり方を問われている現代において、学問の現場としての地域社会に根ざし、その中で最新かつ公共性のある成果を生み出してきた営みを掘り起こし、その意義を歴史的に検証しようとするものである。そのため、研究会や催し物などを通じて、各地の博物館や自治体史の現場を訪ね、史料調査を実施したり、意見交換を行った。また、関係者への聞き取りなども積極的に行っているところである。 2018年度は、研究参加者の協力を得て、京都市や亀岡市、向日市などでの史料調査に関わることができ、目録の編集・発行にも協力した。関連して、京都市内の旧家や仁和寺、清水寺、二条城などの調査などにも取り組んだ。 また、研究参加者による研究成果の発表についても、徐々にではあるが始まっている。聞き取りのテープ起こしなども少しずつ蓄積できているので、こうした成果の公開などについても検討を進めたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2018年度は本研究として計画していた調査先とは別に、いくつかの史料調査を依頼され、それらに関わることで新しい知見は得られたものの、当初予定していた調査についてはあまり時間を割くことができなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
2018年度後半に開催したいくつかの研究会において、これまでの研究の成果と今後に残された課題について整理がなされた。それによって、2019年度以降に展開する研究活動とそれに関わる調査対象が明確になったので、対象地域を広げた上で網羅的な調査と聞き取りなどの作業を行うことにしたい。年度当初にはそうした方向性をめぐる研究会を行うとともに、研究協力者との意思疎通をこれまで以上に緊密にしていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度までは本研究の方向性について試行錯誤を行い、ゲスト講師を招いての問題提起や新しい史料群へのアプローチなどさまざまな試みを行ってきた。そうした取り組みについて、これまでの成果と今後に残された課題の整理を行い、調査対象の絞り込みを行ったところである。とりわけ今年度終盤に行った数回の研究会でそのあたりを明確にすることができたので、次年度には調査対象を広げて効果的な教唆活動を行う予定である。 とくに、これまでは考古学や建築学からの問題提起に時間を割いてきたので、その成果を本研究に取り込み、文献史学に関わる調査をあらためて展開すること。そのために、これまで京都市を中心に調査活動を行ってきたのを、京都府南部地域にまで広げて、網羅的な調査を行うことを計画しているところである。
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