2022年度前半期はまだコロナ流行の影響を受け、研究会や史料調査の計画にも大きな影響があったが、後半期からある程度の調査が可能となり、これまでに購入した資史料の整理なども行えるようになった。その結果、コロナ禍による実施期間の延長措置を含め長期にわたった本研究も一段落し、2023年度からは次の研究課題に本格的に取り組むことができるものと考える。そこで以下、本研究の期間内に行った研究会や調査の概要をまとめておきたい。 まず本研究の研究期間内に限定しても、研究会の開催は約40回に及び、少人数での打ち合わせや聞き取りなどを含めると50回以上に達した。その中には、京都府内各地や奈良市、尼崎市などでのフィールドワークも含まれる。 また、桂島宣弘氏、疋田正博氏、中津川敬朗氏、木坂順一郎氏などの聞き取りを行い、その記録も貴重なものになっている。 研究期間前半での取り組みのひとつとして、地方史研究協議会京都大会への協力をあげることができる。その後、コロナ流行による調査の中断もあったが、その時期に研究方針の再確認ができた。 研究期間の後半には、京都府内の南山城地域の調査や東京都内の特別区の調査などに重点を置き、当該地域での古文書調査や文書保存の実情についても予備調査を行うことができた。
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