研究課題/領域番号 |
17K03094
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
杉本 史子 (山田史子) 東京大学, 史料編纂所, 教授 (10187669)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 幕府 / 評定所 / 裁判 / 江戸城 / 江戸 / 海洋 / 太平洋 |
研究実績の概要 |
1 本課題の研究成果については、後掲「学会発表」に記載したように、米国・韓国でそれぞれ開催されたふたつの国際学会で異なるテーマについて報告し、およびふたつの国内研究会で、報告を行った。 2 本研究の基礎となる幕府評定所については、同時代史料残存が限られていることを鑑み、東京大学史料編纂所所蔵史料から評定所の中核となる留役についての基礎史料を発掘し、一部活字として刊行した(望田朋史翻刻、杉本史子史料解説「江戸幕府評定所記録『評定所留役其外書上留』(一)(『東京大学史料編纂所研究紀要』第28号、2018年3月、pp165ー185)。 3 近世の政権基盤となる江戸城について、東京大学史料編纂所画像史料解析センター「江戸城図・江戸図・交通図および関連史料の研究」(代表・杉本史子)と共同して以下の活動を行った。史料調査(古河歴史博物館・国立公文書館・東京大学史料編纂所所蔵江戸湾東京湾海図)、講演会(2017年10月7日「変動期を問う―江戸城と二条城」東京大学福武ホール大会議室 齋藤慎一氏「中世江戸城の構造と変遷」、藤田達生氏「二条城と慶長期の国制」、コメンテータ:小宮山敏和氏)、研究会(7月18日、8月25日、10月7日、11月28日、3月23日:今年度スケジュールについて、第1回~第5回解題検討、研究報告、総括会議)、解題刊行(10月31日発行『東京大学史料編纂所附属画像史料解析センター通信』第79号掲載、江戸城・江戸関係絵図解題シリーズ1「江戸御堀内図」(松尾美恵子・杉本史子)「朝鮮人来聘ノ節江戸席絵図」(望田朋史・松方冬子))を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
・本課題の研究成果を、ふたつの国際学会で発表し,また研究書(杉本史子『仮・近世日本の政治と空間』(東京大学出版会、2018年刊行予定)として刊行予定である。 ・研究実績の概要に記述したように、史料編纂所所蔵の基礎史料についても、調査のうえ公開を開始できた。
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今後の研究の推進方策 |
・2018年度は、史料調査対象を拡大し、東京大学文書館所蔵史料の調査を行う。 ・政権基盤となる江戸城・江戸についての政治史的検討を、東京大学史料編纂所画像史料解析センター「江戸城図・江戸図・交通図および関連史料の研究」(代表・杉本史子)と協力して行う。 ・これらの成果を、国際的に発信していくことを検討する。執筆依頼を受けているOxford Research Encyclopediaなどで、国際的に公開していくことを目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
Oxford Research Encyclopedia執筆に際して、翻訳料がかかることを予想して、2017年度使用を抑制し、2018年度に繰り越した。2018年度予算と合わせ、翻訳料として使用することを予定している。
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