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2021 年度 実施状況報告書

戦後日本の地域医療・福祉に関する実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K03103
研究機関専修大学

研究代表者

鬼嶋 淳  専修大学, 文学部, 教授 (60409612)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2023-03-31
キーワード日本近現代史 / 東北大凶作 / 保健衛生 / 医療
研究実績の概要

本年度は、遠隔地の農村地域へ追加調査を実施し、研究のまとめをおこなう予定であった。しかし、新型コロナウィルス感染症流行の影響もあり、遠隔地での史料調査を実施できなかった。そのため、計画を修正せざるを得なかった。以下の研究を実施した。
第1に、これまで収集した史料を読み直して論文を執筆し発表した。具体的には、戦後日本の地域医療・地域福祉を検討するうえでの歴史的前提として、1930年代の東北大凶作に関する研究を実施した。そこでは、東北大凶作前後の農民生活、凶作被害を受けた農村を立て直すために実施された母子衛生・保健医療活動の内容、及び対策の担い手による「啓蒙」の方法を検討した。また、対策の担い手と被災農民との関係性に留意して、農民が母子衛生・保健医療活動を受け入れていく過程を検証した。
第2に、近世・近代移行期を対象とした「医療環境」をテーマとした近現代史研究会大会でコメンテーターを務めた。国民健康保険法の成立にみられるような「戦時社会政策」が推進された総力戦の時代の地域医療史研究の成果を踏まえてコメントをおこなった。
第3に、戦後日本の地域医療・地域福祉に関する史料群である埼玉県ふじみ野市立大井郷土資料館に保管されている「大井医院・大島慶一郎関係資料」の目録化を進めた。さらに、地域に残る現代史資料の保存・公開・利用の課題を考えるために、同資料群の意義と今後の展望について、公益財団法人政治経済研究所大島社会・文化研究会で報告した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウィルス感染症流行のもとで、まとめのための調査を実施できなかったため。

今後の研究の推進方策

調査を実施できなかった期間に進めた収集済み史料の分析を終えて、成果を発表する。
この2年実施できなかった遠隔地の調査を再開し、研究のまとめをする。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウィルス感染症流行のもとで、遠隔地への調査を実施できなかったため。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2021

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 海原亮報告・廣川和花報告へのコメント2021

    • 著者名/発表者名
      鬼嶋淳
    • 学会等名
      近現代史研究会
    • 招待講演
  • [図書] 「生きること」の問い方(担当箇所:鬼嶋淳「東北大凶作を生き延びる」)2022

    • 著者名/発表者名
      大門正克・長谷川貴彦編
    • 総ページ数
      343(担当箇所185-216)
    • 出版者
      日本経済評論社
    • ISBN
      978-4-8188-2595-6

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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