研究課題/領域番号 |
17K03123
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
小野寺 史郎 埼玉大学, 人文社会科学研究科, 准教授 (40511689)
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研究分担者 |
吉澤 誠一郎 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (80272615)
竹元 規人 福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (80452704)
森川 裕貫 京都大学, 人文科学研究所, 特定助教 (50727120)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 中国近代史 / 思想史 / 1910年代 / 1920年代 / 思想連鎖 |
研究実績の概要 |
初年度は、当初の研究実施計画のとおり、本研究のスタートアップとして、国内外での史料・文献調査を行った。また定期的に研究会を開催し、情報を共有するとともに、他分野の研究者を招へいしてそれらの分野の最新の研究成果の見当を行った。 (A)7月に第一回研究会を開催した。日本近代思想史の研究者を招き、20世紀初期の日本の思想状況についての見取り図を示した報告を行ってもらい、それをめぐり研究会参加者による質疑や討論を行った。その結果、当時の日本と中国における思想状況の類似点と相違点、およびそのような特徴が生じた理由について思考を深めることができた。また、本研究の今後の進行方法について、研究代表者・研究分担者による協議を行った。 (B)2月に第二回研究会を開催した。朝鮮近代史の研究者を招き、1910~20年代の挑戦知識人の思想についての見取り図を示した報告を行ってもらった。また、本年度の史料・文献調査の結果を踏まえ、研究分担者が、近年の中国における新文化運動期の研究状況に関する報告を行った。これらの報告をめぐり、研究会参加者による質疑や討論を行った。 以上のような本年度の研究活動の結果、1910~20年代の東アジア全体の思想状況に関する大まかな見取り図を把握するとともに、その中における思想連鎖の契機について思考を深めることができた。また、そうした理解の上で、研究代表者・研究分担者が今後どのような具体的なテーマを取り上げ、研究を深めていくのかについて、充分な検討を行うことができたと考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「研究実績の概要」で述べたように、本研究の初年度の史料調査、および研究会の開催を通じた最新の研究情報の共有、他分野の研究成果の吸収といった当初の計画は、概ね予定通りに進展しているものと認められるため。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き研究代表者・研究分担者による史料・文献調査を行うとともに、初年度の結果を踏まえて、それぞれが設定した、本研究に関わる具体的なテーマについて研究を深めるとともに、それらを学会発表や雑誌論文の形式で発表していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は他の業務との関係で、研究責任者等が当初予定していた国外における資料調査を行うことができなかったため、若干の次年度使用額が生じた。翌年度の国外調査時における調査期間の延長などに充てる計画である。
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