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2020 年度 研究成果報告書

19世紀の中国イスラーム変相とイブン・アラビー

研究課題

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研究課題/領域番号 17K03130
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 アジア史・アフリカ史
研究機関京都大学

研究代表者

中西 竜也  京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (40636784)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード中国ムスリム / イブン・アラビー / イブン・タイミーヤ / 来世論 / スーフィズム / 聖者崇敬 / イスラーム改革
研究成果の概要

19世紀の中国ムスリム(漢語を話すムスリム)が西南アジアのイスラーム改革思潮に反応しつつイブン・アラビー(1240年没)思想を如何に受容・展開したかを解明した。中国ムスリム学者、馬徳新(1874年没)が、イスラームの中国適応の文脈で、西アジアのイスラーム改革潮流の影響下にイブン・アラビーの来世論を導入し、西アジアの聖者崇拝批判言説をイブン・アラビー思想によって先鋭化したことを論じた。また、その聖者崇拝批判が、後代の中国ムスリムに与えた影響を論じた。加えて、中国のイスラーム神秘主義者、ユースフ(1866年没)が、イブン・アラビー思想と南アジアのイスラーム改革思想とを如何に調停したかを吟味した。

自由記述の分野

中国ムスリム研究

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は、中国ムスリムによるイスラームと中国社会・文化との調停をめぐって、従来と異なる新たな二つの結論を導き出した。ひとつは、その調停が、ときに外来イスラーム新思想の積極利用によってなされたということ。もうひとつは、その努力が、中国のムスリム・非ムスリムの融和に貢献したいっぽうで、ときにムスリム内部の分断を促進したということ。これらの結論は、外来思想の排除やマイノリティの同化こそが社会の安定をもたらすという考え方を相対化する意義を有する。

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公開日: 2022-01-27  

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