研究実績の概要 |
海外渡航が不可能な中、これまでの調査で得た資料の整理・分析とその発表に注力した。その結果として、次の研究書の出版契約を得ることができ、2023年の春に出版されることが決定している。Tomoyasu Iiyama, Genealogy and Status: Office-Holding, Kinship, and Hereditary Master-Servant Relations in North China under Mongol Rule, Cambridge (Massachusetts): Harvard University Asia Center, February, 2023. 本書は主に12-16世紀を対象の時代とするが、とくにchapter 5で碑刻の通時代的な再利用のあり方を論じ、本研究計画の前提条件となる知見を導き出している。また、上記の研究書の内容の一端を、次の論文として提出した。2022年10月に出版予定である。飯山知保,「モンゴル支配下の中国と多民族国家―官位獲得をめぐる諸相―」,『岩波講座世界歴史 第10巻 モンゴル帝国と海域世界 12~14世紀』, 東京: 岩波書店, 2022年10月. さらに、オンラインで中国・日本で次のような講演・研究発表を行った。飯山知保,「族群政治与科挙社会;《ling一種士人》研読会」, 北京大学中国古代史研究中心, 騰訊会議(中国語), 2021年6月19日; 飯山知保,「“先塋碑”興亡所示的北方社会変動和延続性」,《日中文化学論壇》2021年度海外学者論壇, 騰訊会議(中国語), 2021年10月21日; 飯山知保,「華北の祖先伝承における元代の記憶」, 第二回元朝史研究会, Zoomでの開催, 2021年12月4日.
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