研究課題/領域番号 |
17K03149
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
アジア史・アフリカ史
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研究機関 | 兵庫県立大学 (2022) 早稲田大学 (2017-2021) |
研究代表者 |
鄭 成 兵庫県立大学, 環境人間学部, 教授 (20386668)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | ナショナリズム / 国民統合 / 思想統制 / 内面化 / 知識人 / プロパガンダ / 建国初期 |
研究成果の概要 |
本研究は、1950年代の中国に新たに台頭するナショナリズムについて、共産党政権側の促進政策と民衆側の受容の両方からその形成過程を考察するものである。 先行研究と比べれば、本研究は民衆の受容にも着眼し、日記、書簡などの個人的史料を通じて、当時の知識人たちが各自に国の提唱するナショナリズムをいかに受け入れて、さらに内面化した過程を明らかにした点で特徴がある。国の政策と民衆の受容の二つの視点を取り入れた本研究は、現代中国のナショナリズムの形成過程をめぐり、国家権力と民衆の相互作用を把握できた。
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自由記述の分野 |
現代中国史
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、民衆のイデオロギー受容にも着目し、国家と民衆の相互作用から中国のナショナリズムを考察する点において独自性をもつ。閉鎖的で、暴力的言論が横行するという1950年代の中国の社会的環境では、民衆は支配的であった官製ナショナリズムに流されやすい一面があった。一方、厳しい現実生活が国民の官製ナショナリズムに対する全面的受け入れを阻む壁ともなっていた。このような歴史は、国民がプロパガンダと現実生活の間に揺れる要因となったと考えられる。本研究から得られた上記の知見は、国家と国民の相互作用をめぐり、ダイナミックに動く今日の中国社会の発展論理の理解にとって示唆的な手がかりを提供している。
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