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2017 年度 実施状況報告書

ブランデンブルク農村の市民的交流圏形成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K03160
研究機関山形大学

研究代表者

山崎 彰  山形大学, 人文社会科学部, 教授 (30191258)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードブランデンブルク州立中央文書館 / 農業協会 / アルプレヒト・テーア / イツェンプリッツ伯夫人 / オーデル地方
研究実績の概要

本年は、本研究の一次資料となる文書館収蔵文書と同時代雑誌評論の収集に重点を置いて検討を進めた。主に以下の成果があった。
平成29年9月8日から9月27日にドイツポツダム市のブランデンブルク州立中央文書館において、農業協会関係の史料(文書番号BLHA,Rep.2A I LW)を収集した。本研究の中心的な対象である郡単位に設立された地域農業協会の規約、役員、会員名簿、主催行事プログラム、報告書などを調査することができた。
雑誌に関しては、主に次の2つの系列の雑誌を検討した。第1は、農学者アルプレヒト・テーアが刊行した農業雑誌である。これらには19世紀前半のブランデンブルク農業の分析とともに、農場主たちの活動に関する記事が掲載されている。特に本年はブランデンブルクのオーデル河周辺の土地貴族や御領地小作人の農場経営と、彼らの間の農業をめぐる情報交換のネットワークを検討した。第2の雑誌はマルク経済協会が刊行した「プロイセン・マルク経済協会月報」である。本雑誌には、ブランデンブルク各地の農業協会の規約や活動の状況に関する記事が掲載されている。
これらの雑誌記事と、ブランデンブルク州立文書館の史料(BLHA,Rep.2A I LW)を照らし合わせることで、農業知識に関する「草の根」の情報交換網を収集することが可能となる。本年は他に、ブランデンブルク・オーデル地方の農業知識交換のセンターとなったテーアとイッツェンプリッツ伯夫人間の書簡集(Heide Inhetveen (ed.), Die Landwirtschaftlichen Briefe der Henriette Charlotte von Itzenplitz an Albrecht Daniel Thaer)を検討した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

基礎資料となる文書館史料と雑誌論文の収集は順調に進めている。本格的な分析はこれからであるが、主な基礎資料はほぼ収集し終わったと考えている。ただし、本研究に関する本国ドイツでの研究状況をまだ十分把握し切れていない。

今後の研究の推進方策

今年度は、収集し終わっていない史料の調査とともに、基礎資料の分析を本格的に始める予定である。また本国ドイツでの学界動向の把握に努める必要がある。

次年度使用額が生じた理由

繰越額は少額であり、正常に計画は実施されている。繰り越し金は、翌年度の計画実施に対して特別な支障をきたすものではない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Die Gutsherrschaft Friedersdorf und die Melioration des Oderbruchs2017

    • 著者名/発表者名
      Akira YAMAZAKI
    • 雑誌名

      Jahrbuch fur Brandenburgische Landesgeschichte

      巻: 67 ページ: 163-184

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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