研究課題/領域番号 |
17K03172
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
生田 美智子 大阪大学, 言語文化研究科(言語社会専攻、日本語・日本文化専攻), 名誉教授 (40304068)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | ジェンダー / シベリア抑留 / 女性の戦争動員 / 日ソ戦争 / 東西冷戦 / 戦場の性暴力 |
研究実績の概要 |
コロナ禍で国内外の文書館での調査活動はできなかった。しかし、過去に収集した資料を整理することができた。すなわち、国立国会図書館、外務省外交史料館、防衛研究所戦史研究センター史料閲覧室、日本赤十字社本社情報プラザ図書室、岡山県立図書館、岡山市立図書館、広島県立図書館、広島市立図書館、ロシア連邦国立公文書館、ロシア国立軍事公文書館、国立ハバロフスク地方公文書館、アメリカ国立公文書記録管理局などで収集した文字資料や映像資料を精査し、整理・分析した。また、東京都、山形県、山梨県、広島県、岡山県、兵庫県、大阪府で取材した元女性抑留者ならびに男性抑留者の録音のテープを起こし、文字化した。 さらに、これまでに雑誌『セーヴェル』32号~36号(2016年~2020年)に執筆した「終わらない戦争・シベリア抑留ー佳木斯第一陸軍病院の看護婦たち」(1)~(5)を単行本として出版すべく、それを精査して大幅に加筆・修正を行うとともに、新たに、ソ連の特別病院における元佳木斯第一陸軍病院の女子部隊員たちの医療従事活動、彼女たちとロシア住民との交流、一部の看護婦に対するソ連当局による戦犯摘発活動など尋問とそれに対する受け答え内容に関するものを300頁ほど執筆した。 以上の執筆活動の成果をまとめて、『女たちのシベリア抑留―満洲からシベリアへ』と題した一冊の本を人文書院から刊行することで、研究成果を一般に公開する予定をしており、今年中には刊行できる見込みである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍で当初予定していた、海外出張はいうに及ばず、国内の国会図書館や外務省外交史料館さえ出かけることが出来ていないが、webや宅配便による文献や資料の収集ならびに執筆活動は続けることができている。
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今後の研究の推進方策 |
従来の研究の集大成として、今年中に書籍として刊行を予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
海外出張を予定していたが、コロナ禍で旅行ができなかったので、出張費が残っている。コロナが収束すれば、秋頃の出張を計画している。
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