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2018 年度 実施状況報告書

13世紀の教皇庁とイベリア半島諸国におけるムスリム認識

研究課題

研究課題/領域番号 17K03180
研究機関同志社大学

研究代表者

阿部 俊大  同志社大学, 文学部, 准教授 (60635788)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードレコンキスタ / ムデハル / ムラービト朝 / 奴隷
研究実績の概要

研究課題である、イベリア諸国や教皇庁のイスラーム観への研究を深めるため、引き続き教皇文書集や関連研究の収集と読解を進めた。その一方で、イスラーム側についての研究を深めることを意図し、特に中世盛期のイスラーム・スペインの中心的な王朝であったムラービト朝や、イベリア半島でキリスト教諸国の支配下に置かれたイスラーム教徒であるムデハル、中世後期のイスラーム奴隷など、多角的なテーマについて研究文献を収集し、読解に努めた。その成果として、まず、国内学会で教皇庁とムワッヒド朝についての報告1回を行うことが出来た。また、9-10世紀のイスラーム・スペインの政治経済状況を扱ったスペイン語論文1点、中世後期のバルセロナのイスラーム奴隷を扱ったカタルーニャ語の論文2点を日本語に翻訳し、刊行することが出来た。また、「レコンキスタ」の研究史について、共著の一章を執筆することが出来た。現在も、1980年代以降、活況を呈しているムデハル研究についての研究動向論文の執筆中であり、近日中に学術雑誌への投稿を行う予定である。スペイン現地の研究者とも研究協力を進めており、日本にアラゴン連合王国についての国際的な最新の知見・研究状況を紹介するため、スペインのアラゴン連合王国史研究の第一人者であるリェイダ大学のフロセル・サバテ氏の翻訳論文集を出版することを企画し、現在、刊行の準備作業を進めている。また、3月にはスペインにおいて、サバテ氏やバルセロナ自治大学の教員と将来的な共同研究の可能性について協議することが出来た。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

国内外の研究者と連携を深めつつ、史資料の収集と読解を継続し、かつその範囲をイスラーム側、すなわちムワッヒド朝やムデハルの研究にまで広げることが出来た。また、その成果を13世紀教皇庁とムワッヒド朝についての学会報告や、レコンキスタ研究史、またムデハル研究史などについての執筆といった形で具体化している。インプットとアウプットの双方において、一定の成果を上げ、2019年度の研究の出発点を築くことが出来た。

今後の研究の推進方策

最終年度であるため、研究成果の活字化とアウトプットを積極的に進める。具体的には、本年度中に、ムデハルについての研究動向論文の投稿、日本語での中世地中海に関する共著の学術書1冊の執筆、アラゴン連合王国に関する翻訳論文集刊行のため監修・編集・翻訳・部分的な執筆、またスペインの学術雑誌への学術論文投稿を行う予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 13世紀におけるキリスト教的世界観――教皇庁とムワッヒド朝の関係を中心に2018

    • 著者名/発表者名
      阿部俊大
    • 学会等名
      文化学会懇話会

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公開日: 2019-12-27  

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