研究課題/領域番号 |
17K03187
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研究機関 | 大妻女子大学 |
研究代表者 |
高田 馨里 大妻女子大学, 比較文化学部, 准教授 (40438172)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 地図史 / 米英関係 / 第二次世界大戦 |
研究実績の概要 |
前年度までに第二次世界大戦期における米英連合国の地図作成協力体制について研究調査を進め、ヨーロッパ戦線で用いられた爆撃標的地図の作成過程を考察した。これにより、ヨーロッパ戦線における空爆作戦の変更(白昼精密爆撃からレーダーを用いた爆撃へ)が、アジア・太平洋戦線における地域爆撃・じゅうたん爆撃にどう連なっていくのかを検証することが可能になったと考える。2018年度は、イギリスの英国図書館地図室と英国立公文書館で調査を進め、1943年から1944年にかけて米英豪連合国がアジア・太平洋方面の地図・海図を共有していたという地図史料コレクションならびに文書史料を調査し、分析している。これにより本研究が期間内に明らかにしようとする課題(2)戦線における地図作成を含む空爆作戦準備、実際の空爆戦略そして空爆評価という一連のプロセスを調査し、「精密爆撃」方針から「地域爆撃」へと転換したのかについて考察した。 2018年度はこれら一連の研究調査を踏まえて、社会・国民に発信するため、愛媛大学で開催された第48回空襲・戦災を記録する会全国連絡会議で、二つの研究成果報告を行った。一つ目は、同じく愛媛大学で開催された第19回米軍史料の調査・活用に関する研究会で、第二次世界大戦期の米英両国の空爆地図調査方法について報告した。二つ目は、全国各地の空襲調査報告が行われる本大会で「第二次世界大戦における米英爆撃標的地図の変容」について報告した。参加者との質疑応答を通じて、ヨーロッパ戦線からアジア・太平洋戦線への空爆作戦の連続性と断続性について一層研究を進める重要性を認識することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画通りの課題の考察とその発表を行うことができたため、おおむね順調に進展していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度も引き続き米英豪連合国によるアジア・太平洋戦線の地図作成協力と、ヨーロッパから軸が移りつつあった沖縄戦・日本本土空爆作戦準備のための地図作成プロセスについて調査するため、イギリスでの史料調査を行う。その成果を踏まえて2019年度後半に学会発表を行い、その成果を論文として発表する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
購入予定の図書が年度内に間に合わなかったため次年度以降に購入を繰り越すことにした。
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