宗教改革期における共同体運動に関する研究史を整理し、都市共同体の内部構造や市参事会の役割などの学術的な論点を明らかにし、スイスのシャフハウゼン市の文書館で史料を収集した。2019年5月19日に日本西洋史学会第69回大会で、1525年のシャフハウゼンにおける葡萄栽培者ツンフトの反乱について報告し、ツンフトの内部において団結や共同体意識が比較的弱かったことを指摘した。2019年10月27日に広島史学研究会大会で、シャフハウゼンにおけるアラーハイリゲン修道院の解散(1524年)について報告し、市参事会による教会に対する管理・統制が進展し、市参事会の立場が強化されていた事実を明示した。
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