研究課題/領域番号 |
17K03190
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
内村 俊太 上智大学, 外国語学部, 准教授 (90710848)
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研究分担者 |
立石 博高 東京外国語大学, その他部局等, 名誉教授 (00137027)
宮崎 和夫 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (40251318)
高澤 紀恵 法政大学, 文学部, 教授 (80187947)
久木 正雄 法政大学, 国際文化学部, 講師 (20846737)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 政治社会 / 複合君主政 |
研究実績の概要 |
2019年度は2回の定例研究会(第1回:2019年7月14日(日)於上智大学、第2回:2019年12月7日(土)於上智大学)を実施して16、17世紀のスペイン・フランスにおける政治社会の実態分析を進めつつ、本研究組織メンバーによる研究成果を一定のペースで公刊することができた。 とくに立石博高(研究分担者)『歴史のなかのカタルーニャ―史実化していく「神話」の背景』(山川出版社)では一般の読者層に向けて、近世という身分制的支配構造に立脚した時代におけるカタルーニャ公国の統治構造の歴史的性格を強調することができた。 その一方で個別論文においては、近世の複合君主政の下での副王宮廷や(宮﨑和夫(研究分担者)「スペイン系ハプスブルク朝の副王宮廷―シチリア、ナポリ、ヌエバ・エスパーニャの宮廷に関する研究動向を中心に」『スペイン・ラテンアメリカ美術史研究』20号)、カトリック教会の統治構造への取り込みなどの側面を明らかにすることができた(内村俊太(研究代表者)「16世紀後半におけるトレード教会―スペイン近世国制史の観点から」『上智大学外国語学部紀要』54号)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
定例研究会、研究成果の公刊は一定のペースで続けられていたが、新型コロナウイルスの世界的な影響により、高澤紀恵(研究分担者)が研究課題遂行のために予定していたフランスでのシンポジウム(2020年3月にフランス社会科学高等研究院と実施予定)が中止を余儀なくされた。 またそれに伴い、2019年度が本科研の最終年度であったが、2020年度に補助事業の期間延長を申請した。
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今後の研究の推進方策 |
前述のように、本科研は2019年度が本来の最終年度であったが、新型コロナウイルスの世界的な影響により、2020年度に補助事業の期間延長を申請した。本科研の研究組織メンバーは2020年度より始まる別科研の構成員でもあるため、16、17世紀のスペイン、フランスにおける政治社会の実態についての分析を進め、それに基づく研究成果の公刊を2020年度には進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年3月にフランス社会科学高等研究院との協力の下、シンポジウム開催を計画していたが、新型コロナウイルスの世界的な影響により、中止を余儀なくされた。そのため、当該シンポジウムのために支出予定だった予算の2019年度内での使用が不可能になり、次年度使用額が生じた。2020年度も新型コロナウイルスの影響が長期化するおそれがあるため、当該の次年度使用額は研究活動にとって有効な目的のために運用する。
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