研究課題/領域番号 |
17K03196
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
河内 信幸 中部大学, 国際関係学部, 教授 (40161278)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 文化政策 / 全米芸術基金 / 連邦芸術委員会 |
研究実績の概要 |
アメリカのパブリックアート政策の地方分権が顕著にみられるようになったのは、1960年代である。同時期は国民に芸術へのアクセサビリティを保障するとともに、都市の文化的環境を向上させるというミッションがあった。 上記のミッションの概要及び課題を捉えるために、平成30年度は、先行研究をもとに米国における研究調査活動を行った。具体的にはまず、モントレー国際大学において研究関連文献の収集及び専門家との意見交換を行った。 次に、ロサンゼルス市文化部パブリックアート課を訪ね、同市におけるパブリックアート政策の変遷とともに、本研究で重視している1960年代の同市の取り組みについて担当者との意見交換を行うとともに、関連する資料の提供を受けた。特に重視すべき点として、パブリックアートが都市再生のシンボルとなり、新しい都市のアイデンティティを形成していく公益性がロサンゼルス市の都市形成に際して重要な役割を果たしているということがある。 最後に、ワシントンD.C.にて全米芸術基金(NEA)を訪ね、担当者からアメリカにおける芸術政策の変遷とその特徴についてスライドを交えながら説明を受けた。その後、本研究で重視している1960年代における米国全土でのパブリックアートへの取り組みについて意見交換を行った。また、議会図書館でも関連する資料の収集を行った。 先行研究の分析や一連の調査を通じて、アメリカのパブリックアート政策の推進に際しては、政府など公的機関による促進とともに、財閥を中心とした民間団体による下支えが大きな役割を果たしていることを裏付けることが出来た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アメリカのパブリックアート政策に関する先行研究の分析とともに、アメリカにおける現地調査を通して基盤となる資料収集をほぼ終えることが出来ており、概ね本研究課題に対する到達点が見えつつある。今後予定しているアメリカでの補足調査を合わせれば、本研究課題に関する果実を得ることが出来るものと判断した。
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今後の研究の推進方策 |
アメリカのパブリックアート政策の特徴を捉えるために必要な資料がカリフォルニア大学バークレー校に存在することがこれまでの研究調査により明らかになったため、アメリカでの現地調査を計画している。さらに、ワシントンD.C.では議会図書館を中心に、これまでの研究成果を裏付ける資料収集を行い、その成果を含めて3か年で取り組んだ成果を報告書として取りまとめることにしている。また、関連する学会等でも発表する方針である。
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次年度使用額が生じた理由 |
カリフォルニア州バークレー市で行われている民間主導のパブリックアート政策が、アメリカ国内でも先進的な実例として評価されていることが、これまでの研究により明らかになった。よって、余剰金については主としてアメリカ・カリフォルニア州バークレー市での現地調査費として使用する予定である。
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