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2020 年度 研究成果報告書

中国周代青銅鐘の機能研究

研究課題

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研究課題/領域番号 17K03230
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 考古学
研究機関公益財団法人泉屋博古館

研究代表者

廣川 守  公益財団法人泉屋博古館, 学芸課(本館), 館長 (30565586)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード中国春秋戦国時代 / 青銅鐘 / 製作技法 / 音高と音響
研究成果の概要

シリコンによる型取りによって、春秋戦国時代の青銅鐘鋳型製作において削り中子法が採用されていたことを明らかにした。この方法により、型持の位置を一定にに保つことが可能となり、さらに器の厚みを一定に維持することが容易となり、規格化されたセットを製作するうえで極めて効率的な作業工程により鋳造されていたことが判明した。
上記知見をもとに鋳造した復元品の音高・音響を測定した結果、鼓部をたたいた場合、叩いてから3秒程度は、遂音と鼓音の2音が併存する状況が確認できた。さらに熱処理をかけた方が混在する時間が短く、一つの音に収斂した残響が続く可能性が高いこともわかった。

自由記述の分野

中国古代青銅器

研究成果の学術的意義や社会的意義

中国殷周時代の青銅祭器の製作方法のうち、鋳型製作について従来から様々な議論がなされてきたが、近年、削り中子法の採用を支持する研究は極めてまれな状況であった。本研究において、削り中子法が採用されていたことが明らかになり、この時期の鋳型製作方法に新たな視点を提供できた。
また今回の鐘の音高・音響調査により、叩く位置によって2種類の音の混在状況が変化すること、熱処理によってその混在時間が短縮され、一つの音に収斂した残響が続く可能性を提示することができ、鐘の音高測定研究に残響の検討が必要なことを示唆した。

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公開日: 2022-01-27  

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