都市の空間的配置を考慮したネットワーク成長モデルのアルゴリズムを開発し、従来の中心地理論で想定されている六角形網の規則的な配列からランダムな配列までの、種々の空間的配置を設定した仮想データを用いて数値実験を行なった。また、過去の文献や資料・データから復元した日本の諸都市の階層別分布に対してネットワーク成長モデルを適用した。その結果、スモールワールド性およびスケールフリー性が現れる空間的配置や規模の条件がある程度明らかになった。さらに、企業間取引データを用いて、企業間の取引関係からみた都市システムのネットワーク特性を検証した結果、顕著なスケールフリー性を見出すことができた。
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