研究課題/領域番号 |
17K03252
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人文地理学
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研究機関 | 都留文科大学 |
研究代表者 |
両角 政彦 都留文科大学, 教養学部, 教授 (80508739)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | グローバル化 / 輸入規制緩和 / 産地アクター / 地域間ネットワーク / 知的資産 / 品種開発 / 種苗調達 / ユリ産業 |
研究成果の概要 |
本研究では、グローバル経済下における知識創造型農業の成立条件について、産地アクターと地域間・組織間のネットワークに着目し、新品種開発、種苗類調達、製品の生産流通過程の対応の地域差から解明することを目的とした。グローバル化の一環である種苗類(ユリ球根)の輸入規制緩和の影響は、国内の種苗産地と製品産地の成立条件によって時間的・空間的に異なることが明らかになった。その中でも自然環境と伝統文化を基盤に長期にわたって成立してきた種苗・製品産地ほど社会的損失も大きい可能性が示唆された。研究期間の成果を、論文8編(単著7編)、書籍1編(分担執筆)、学会発表7件(単独6件)にまとめた。
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自由記述の分野 |
地理学、経済地理学、農業地理学、地域経済論
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、産地組織・農業者による新品種開発、種苗類調達、製品の生産流通過程の対応を知的資産と位置づけて、これらの変容のプロセスを捉えることによって、種苗類の輸入規制緩和が国内産地に時間的・空間的に異なる影響を及ぼしていく動態的な変化のメカニズムの一端に迫ることができた点にある。また、本研究の社会的意義は、規制緩和による農産物輸入の自由化を進める際に、国内産地の成立条件の差異を踏まえたより慎重な政策展開が求められ、とくに種苗類の産地に対しては国益となる知的資産を保護する観点から政策支援を併行しておこなう必要性があることが分かった点にある。
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