研究課題
基盤研究(C)
1960年代、日本に始まった高度経済成長の波を追いかけながら、中国やインドネシアを経て東南アジア最西端のミャンマーまで、都市化に伴う郊外の土地利用と景観や地域・社会構造の変貌を時空間的に調査した。また、経済・社会発展度合いの推移に沿って、先進国、新興国、後発国の順に焦点を当て、どのようにして低迷期から脱出して、高度経済成長期(いわゆる活発期)に突入し、成熟期に着陸したプロセスを検証した。
地誌学
理論的には、「Desakoda:都市農村共存型大都市論」などに代表される既存理論との連続性や新興国での実践性について検証し、都市とも農村とも異なる郊外という「第三地帯」の研究枠組みを提案する。対象としての「郊外地域」、分析枠組みとしての「郊外地域」という地誌学方法論を再考し、都市と農村に並ぶ郊外モデルの確立を進めてきた。また、研究を通じて地理学的な社会貢献について新たな知見を模索した実践的には、大都市圏の地域構造再編への影響を解析し、持続可能な地域発展への提言を行う。