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2018 年度 実施状況報告書

地方における「民俗」思想の浸透と具現化ー渋沢敬三影響下の民間博物館をめぐってー

研究課題

研究課題/領域番号 17K03268
研究機関弘前大学

研究代表者

山田 嚴子  弘前大学, 人文社会科学部, 教授 (20344583)

研究分担者 丸山 泰明  天理大学, 文学部, 准教授 (10409956)
仁平 政人  弘前大学, 教育学部, 講師 (20547393)
恩田 睦  弘前大学, 人文社会科学部, 講師 (50610466) [辞退]
小池 淳一  国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 教授 (60241452)
小島 孝夫  成城大学, 文芸学部, 教授 (60286903)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード博物館 / 「民俗」思想 / 文化資源 / 郷土史家 / ツーリズム / 民具 / 渋沢敬三
研究実績の概要

中間報告として2018年7月8日、第899回日本民俗学会談話会において、「民間博物館の可能性」と題するシンポジウムを行った。趣旨説明は山田嚴子、シンポジストとして山田と研究分担者2名が登壇した。丸山泰明「私鉄文化とミュージアムー学術とレクリエーションの両立をめぐって」、山田嚴子「地方における民間博物館への『まなざし』ー渋沢敬三の声のレコードからー」、小島孝夫「民間博物館の行方、民俗資料の行方ー小川原湖民俗博物館旧蔵資料を中心にー」、司会とコメンテーターは研究分担者の小池淳一が努めた。発表の記録は『日本民俗学』296号(2018年11月)に掲載された。
山田嚴子は談話会の発表を基に「渋沢敬三影響下の地方民間博物館ー『声のレコード』をめぐって」と題した論攷を川島秀一編『渋沢敬三 小さき民へのまなざし』(『別冊 やまかわうみ』アーツアンドクラフツ社 2018年12月)に発表した。
2016年度に弘前大学地域未来創生センターにおいて、山田が企画したフォーラムの記録に、2017年度以降の科研の成果を加筆した山田嚴子編『市民と文化財:博物館的想像『力』ー渋沢敬三と今和次郎:民具学・考現学と青森県』(弘前大学地域未来創生センター 2019年3月)を刊行した。同書には丸山泰明が「渋沢敬三と今和次郎ー博物館想像力の近代と青森県」を、山田が「趣旨説明:市民と文化財」を執筆した。
7月には弘前大学に寄託されていた旧小川原湖民俗博物館旧蔵資料のうち、報告書作成を終えた民具を三沢市に移管した。9月には旧蔵資料の一部が移管された東北町歴史民俗資料館を視察した。また、渋沢敬三が指導した旧十和田科学博物館の現状の確認、旧蔵資料の一部を移管した十和田ビジターセンターの資料群を確認した。12月14日~16日は三沢市の旧蔵資料公開にあわせて、弘前大学から移管した民具の附票の確認、民具カードの整理作業を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

調査は順調に進んでいるが、民具を保管している六川目団体活動センターは職員が常駐していないため、調査活動に制限があった。また、小島孝夫が確認したところ、民具に付けられていた附票の大部分がはずれていたため、民具と保存されている民具カードを照合する作業には、困難が予想される。

今後の研究の推進方策

民具の同定作業については、小川原湖民俗博物館の学芸員であった桜庭俊美氏の協力を仰ぎつつ、並行して旧蔵資料の記録類から、民具に関わる記録や記述を洗い出す作業を行う。
日本民俗学会で研究分担者とともにミニシンポジウムの形で成果報告を行う。また、市民向けの民具公開期間にあわせて、地元向けの成果報告を行う。中河与一の旧小川原湖民俗博物館での活動については研究分担者が学術誌に投稿予定である。

次年度使用額が生じた理由

小川原湖民俗博物館の旧蔵資料を移管した施設への現状確認と、渋沢敬三の指導した地方民間博物館の巡見、調査予定が、校務などの影響で、翌年に組み込まざるを得なかった。来年度に実施予定である。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (5件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 地域の民俗や文献資史料など文化資源の調査研究と情報公開や協同調査を通じた地域とのネットワークの構築(5)2019

    • 著者名/発表者名
      山田嚴子・渡辺麻里子
    • 雑誌名

      地域未来創生センタージャーナル

      巻: 5 ページ: 45-57

  • [雑誌論文] 私鉄文化とミュージアムー学術とレクリエーションの両立をめぐってー2018

    • 著者名/発表者名
      丸山泰明
    • 雑誌名

      日本民俗学

      巻: 296号 ページ: 177-178

  • [雑誌論文] 地方における民間博物館への「まなざし」ー渋沢敬三の声のレコードからー2018

    • 著者名/発表者名
      山田嚴子
    • 雑誌名

      日本民俗学

      巻: 296号 ページ: 179-180

  • [雑誌論文] 民間博物館の行方、民俗資料の行方ー小川原湖民俗博物館旧蔵資料を中心にー2018

    • 著者名/発表者名
      小島孝夫
    • 雑誌名

      日本民俗学

      巻: 296号 ページ: 180-182

  • [雑誌論文] 渋沢敬三影響下の地方民間博物館ー「声のレコード」をめぐってー2018

    • 著者名/発表者名
      山田嚴子
    • 雑誌名

      やまかわうみ

      巻: 別冊 ページ: 25-31

  • [学会発表] 私鉄文化とミュージアムー学術とレクリエーションの両立をめぐってー2018

    • 著者名/発表者名
      丸山泰明
    • 学会等名
      日本民俗学会
  • [学会発表] 地方における民間博物館への「まなざし」ー渋沢敬三の声のレコードからー2018

    • 著者名/発表者名
      山田嚴子
    • 学会等名
      日本民俗学会
  • [学会発表] 民間博物館の行方、民俗資料の行方ー小川原湖民俗博物館旧蔵資料を中心にー2018

    • 著者名/発表者名
      小島孝夫
    • 学会等名
      日本民俗学会

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公開日: 2019-12-27  

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