本調査研究は、アフリカ諸国における独立記念式典の変容過程に関する民族学的研究と題して、特にガーナ共和国の事例をもとに、独立記念式典の変容過程を明らかにしたものである。ナショナルデイは国家の「過去」を想起し、再集団化あるいは再演出、再提示、または再定義したりする。ナショナルデイは国家のアイデンティティを強化する機能をはたしている。独立記念式典の変容過程について大統領のガバナンスと政権交代のなかで検討した。独立記念式典の変容過程は「政権交代の力学」と「モニュメント」という座標軸でみるとはっきりと理解することができる。ンクルマの銅像の処遇を「記憶と忘却の歴史」のなかで明らかにした。
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