研究課題/領域番号 |
17K03284
|
研究機関 | 国立民族学博物館 |
研究代表者 |
新本 万里子 国立民族学博物館, 学術資源研究開発センター, 外来研究員 (60634219)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 生理用品 / 月経 / ケガレ / 羞恥心 / パプアニューギニア / ジェンダー / モノ / 保健衛生 |
研究実績の概要 |
2019年度は、研究のとりまとめの年度として、補足調査を行うことと研究成果の公表を行うことを計画していた。 補足調査は、2020年3月にパプアニューギニアの東セピック州と東部高地州で実施することを計画していたが、新型コロナウィルス感染拡大防止のために渡航が難しくなり、次年度に持ち越した。 研究成果の公表としては、サゴヤシ学会第28回講演会(2019年5月 於:立教大学)、日本文化人類学会第53回研究大会(2019年6月 於:東北大学)、国際開発学会&人間の安全保障学会2019共催大会(2019年11月 於:東京大学)において口頭発表を行った。このうち、サゴヤシ学会第28回講演会での口頭発表は、サゴヤシ学会第28回講演会優秀発表賞を受賞した。また、日本文化人類学会第53回研究大会での口頭発表は、分科会「グローバル化時代に月経はどう観られるのか―ケガレ・禁忌・羞恥」での発表であり、この分科会メンバーと共に、次年度以降の研究を計画し、書籍の出版も予定している。国際開発学会&人間の安全保障学会2019共催大会での口頭発表の内容は、国際開発学会の学会誌『国際開発学会』28(2)に、論文「パプアニューギニアにおける月経衛生対処に関わる教育と女子生徒たちの実践―月経のケガレと羞恥心をめぐって―」として掲載された。 この他、研究成果の公表として、2019年度は国際学会での発表と書籍出版の準備も計画していたが、いずれも次年度に持ち越しとなった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初、2020年3月に補足調査を計画していたが、新型コロナウィルス感染拡大防止のために渡航が難しくなり、次年度に持ち越した。また、国際学会での発表と書籍出版に向けた準備も計画していたが、これらについても次年度に持ち越しとなっている。
|
今後の研究の推進方策 |
本科研による研究は2019年度を最終年度とする予定だったが、2020年度までの期間延長を申請し承認された。2020年度は、2019年度に積み残した研究計画を実施する他、次の研究にむけて計画を立てたい。 具体的には、国際学会で発表をするほか、書籍出版の準備を行う。また、新型コロナウィルス感染拡大防止の状況にもよるが、2019年度に計画していた補足調査を実施したい。この他、本科研の内容を通文化比較研究に昇華するため、他地域をフィールドとする研究者と共同研究の場を持ちたい。
|
次年度使用額が生じた理由 |
2019年度は、2020年3月に補足調査を実施することを予定していた。予定していた調査期間は2週間で、パプアニューギニアの2地域を訪問する予定だった。しかし、代表者のその他の業務の多忙のため調査期間を1週間しか確保することができず、調査期間の短縮に伴い、短縮分の調査を次年度に実施できるよう延長を申請した。さらに、新型コロナウィルス感染拡大のため、短縮して実施しようとしていた調査も中止せざるをえなくなった。これらの調査費用として、次年度使用額が発生している。 次年度は、新型コロナウィルス感染拡大防止の状況にも左右されると予想されるが、2019年度に実施できなかった調査を実施したい。また、国際学会・国内学会での研究発表も予定しているため、その旅費として使用したい。この他、研究に必要な物品の購入や英文校正費としての使用も予定している。
|