本研究では、日本統治期に作成された韓国大邱市の土地台帳の分析を通じて、在朝日本人の土地所有をめぐる具体的な実態を提示することを目指した。主な成果は以下の三点にまとめられる。 1)大邱市と釜山国家記録院に保管している土地台帳を調査して、在朝日本人が居住していた36か所の行政区域すべてのデータを確保した。2)収集したデータを通じて、在朝日本人の土地所有の状況と変化を分析し、土地所有に関する実態の解明に努めた。3)さらに、その実態を年度別と地域別に分けることによって、時期と場所における土地所有の現状や特徴を分析した。
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