研究課題/領域番号 |
17K03315
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎法学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
神保 文夫 名古屋大学, 法学研究科, 教授 (20162828)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 江戸幕府法 / 裁判 / 法実務 / 実務法学 / 法技術 / 評定所留役 / 司法統計 / 法意識 |
研究成果の概要 |
行政や裁判の法実務に即して発達した江戸時代の「実務法学」の意義について再評価した。主な成果は、(1)「実務法学」の発達に重要な役割を果たした評定所留役について、その職制が整備される過程を詳細に明らかにした。(2)江戸幕府の司法統計に関するいくつかの新史料により、裁判実務の実態について数値的に観察することを可能にした。(3)法律文書の戯文に江戸時代の裁判・法実務に対する人々の法意識・法感情の一側面を見出した。
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自由記述の分野 |
日本法制史
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本の法学は西欧近代法の継受とともに始まったのであり、それ以前に法学は存在しなかったと多くの法学者は信じているが、江戸時代には西欧近代の理論的な法学とは異なるものの、行政や裁判の法実務に即した「実務法学」が発達していたのであり、それが明治期の西欧近代法の速やかな継受を可能にした要因の一つであったことを示し、日本の伝統法を再評価するとともに、近現代の日本法の性格・特徴について理解を深めることに貢献する。
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