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2019 年度 実績報告書

「戦後体制」の形成過程に関する近現代法史の観点からの実証的再検討

研究課題

研究課題/領域番号 17K03330
研究機関桐蔭横浜大学

研究代表者

出口 雄一  桐蔭横浜大学, 法学部, 教授 (10387095)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード基礎法学 / 法制史 / 戦後史 / 政治史
研究実績の概要

平成31年度(令和1年度)は、「戦後体制」の形成過程の検討についての枠組を概括するために、1)平成30年度に引き続き、「戦後体制」の形成の要素となる占領終結前後の法的・政治的事象の構造的把握を行うことを試み、国立国会図書館や各大学図書館などにおいて収集した史資料、同時代の書籍・論文などを踏まえて検討を行い、更に、問題意識の深化を行うためにドイツの研究者との共同研究を行うと共に、2)これらをいくつかの文脈に従ってアウトプットし、「戦後体制」の構成要素についての実証を行った。
具体的には、1)に関しては、9月1日から9日にかけて、アメリカ国立公文書館を訪問して資料調査を行い、占領管理体制の下での法と法学のあり方を示すものを中心とする史料をデジタルカメラを用いて撮影・収集した他、11月19日から24日にかけて、マックス・プランクヨーロッパ法史研究所及びルーヴェン大学を訪問して、戦時・戦後初期の日独法学の比較についてのワークショップを行なった。
2)に関しては、5月12日に行われた法社会学会企画シンポジウムに登壇して、戦後の司法制度改革の「歴史化」を試みる報告を行い(5月12日)、後に活字化した他、昨年度に立ち上げた「憲法の規整力」研究会において、戦後初期の憲法学における「抵抗」の重層性について報告を行い(12月1日)、後に活字化した。また、昨年度行った報告を元に戦後の沖縄の法的地位についての研究を活字化し、更に、現行刑事訴訟法の制定に深く関わった團藤重光の旧蔵史料を用いて、1950年代の同法改正作業についての実証研究も活字化した。なお、本研究の成果を組み込んだ書籍『〈戦後憲法学〉の群像』(共編著)及び『戦争と占領の法文化』は、令和2年度内に刊行予定である。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2020 2019 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (3件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 図書 (2件)

  • [国際共同研究] マックス・プランクヨーロッパ法史研究所(ドイツ)

    • 国名
      ドイツ
    • 外国機関名
      マックス・プランクヨーロッパ法史研究所
  • [国際共同研究] ルーヴェン大学(ベルギー)

    • 国名
      ベルギー
    • 外国機関名
      ルーヴェン大学
  • [雑誌論文] 「戦後憲法学」と憲法学史研究――「憲法学説」の射程2020

    • 著者名/発表者名
      出口雄一
    • 雑誌名

      『法律時報』

      巻: 92巻3号 ページ: 98-100

  • [雑誌論文] 司法制度改革審議会を「歴史化」する――「戦後体制」と司法制度改革2020

    • 著者名/発表者名
      出口雄一
    • 雑誌名

      『法社会学』

      巻: 86 ページ: 120-131

  • [雑誌論文] 「戦後体制」のなかの沖縄――1950~60年代の刑事裁判権をめぐる問題から2019

    • 著者名/発表者名
      出口雄一
    • 雑誌名

      『桐蔭法学』

      巻: 26巻1号 ページ: 109-133

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 司法制度改革審議会を「歴史化」する――「戦後体制」と司法制度改革2019

    • 著者名/発表者名
      出口雄一
    • 学会等名
      日本法社会学会
    • 招待講演
  • [図書] 『團藤重光研究――法思想・立法論、最高裁判事時代』2020

    • 著者名/発表者名
      福島至編
    • 総ページ数
      344
    • 出版者
      日本評論社
    • ISBN
      978-4-535-52471-2
  • [図書] 『経済法の歴史(日本近代法史の探求2)』2020

    • 著者名/発表者名
      伊藤孝夫編
    • 総ページ数
      272
    • 出版者
      勁草書房
    • ISBN
      978-4-326-44982-8

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公開日: 2021-01-27  

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