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2023 年度 研究成果報告書

国際的な専属裁判管轄の機能的意義に関する研究

研究課題

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研究課題/領域番号 17K03379
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 国際法学
研究機関北海道大学

研究代表者

嶋 拓哉  北海道大学, 法学研究科, 教授 (80377613)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2024-03-31
キーワード国際的な法定専属管轄 / 法定専属管轄規定の双方化 / 民訴法3条の5 / 知財権譲渡契約 / 内国不動産の物的権利を巡る訴え / 外国人土地法 / ブリュッセルIbis規則24条
研究成果の概要

本研究では,①国際的な法定専属管轄条項(民訴法3条の5)の連結点が外国に所在する場合には日本の国際裁判管轄を否定するのが通説的見解であるが,この見解は管轄の消極的抵触を発生させ原告の司法救済権を侵害する惧れがあること,②当事者間で同一発明に対応する複数国の知財権を一括して譲渡する場合や,外国知財権の譲渡契約の当事者がともに日本居住者や日本企業である場合では,通説的見解は当事者の予見可能性を損なう惧れがあること,③民訴法3条の5は,内国不動産の帰属を巡る訴えを国際的な法定専属管轄事項から除外するが,安全保障の観点からこれを改め,外人法による規制の実効性確保を図る必要があること,の3点を論じた。

自由記述の分野

国際私法・国際民事手続法

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は,日本の専属管轄規定の連結点が外国に所在する場合には日本の国際裁判管轄を否定する通説について,こうした解釈論は外国主権に真に配慮を払うことにもならず,原告の司法救済権を侵害するものであり,理論的に不適切であることを指摘した。また,外国知財権の譲渡を想定すると,通説によれば日本の国際裁判管轄が否定されるが,これによって企業実務に支障が生じる惧れがあることから,実務的視点からも通説を見直す必要があることを指摘した。さらに現行法制では内国不動産の物的権利を巡る訴訟を日本の専属管轄事項から除外しているが,国家安全保障の視点から立法論としてこれを改める必要があることを論じた。

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公開日: 2025-01-30  

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