研究課題/領域番号 |
17K03398
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
国際法学
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研究機関 | 大阪学院大学 |
研究代表者 |
繁田 泰宏 大阪学院大学, 法学部, 教授 (40298790)
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研究分担者 |
佐古田 彰 西南学院大学, 法学部, 教授 (00281874)
小林 友彦 小樽商科大学, 商学部, 教授 (20378508)
岡松 暁子 法政大学, 人間環境学部, 教授 (40391081)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 国際環境法 / 河川・海洋 / 衡平利用 / 損害防止 / 「相当の注意」 / 予防概念 / 環境影響評価 / 通報・協議 |
研究成果の概要 |
①「基本的な人間的欲求」概念を基軸とする国際河川の損害防止法理と衡平利用法理の再構築、②越境地下水に関する国際法原則の解明、③「国際水法」に関する最近の国際法学説に対する理解の促進、④河川と海洋に関する衡平利用原則の比較検討、⑤海洋投棄規制に関する国際的枠組みの再評価、⑥国家管轄権外区域における環境影響評価の現状と課題の明確化、⑦北極海の持続的利用のために補助金規律が果たし得る役割の解明、⑧「環境と人権」アプローチが国際水路法に与える影響の解明、⑨環境損害に対する「生態系サービスアプローチ」に従った金銭賠償の意義と問題点の解明、⑩海洋生物資源保存に関連する国際裁判実行の実体的・手続的検討。
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自由記述の分野 |
国際法
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、河川と海洋をめぐる国際法理論の現状と課題とが明確になった。特に、衡平利用原則という国際河川の水利用に関する慣習国際法原則を、海洋保護区の設定や海洋深層水の汲み上げといった海洋の新たな利用に関して類推適用する可能性とその問題点とが明らかになったことの学術的意義は、非常に大きい。さらに、本研究は、実際の国際判例の分析をその中心に据えているため、日本が敗訴した国際司法裁判所の捕鯨事件のような環境関連の事件が国際法廷で今後争われる場合には、実際の訴訟戦略に関する有益な指針をも与えるものであり、多大な社会的意義も有するものである。
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