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2023 年度 実績報告書

人口減少社会におけるサービス保障の契約手法-英・コミッショニングの法的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K03407
研究機関静岡大学

研究代表者

国京 則幸  静岡大学, 人文社会科学部, 教授 (10303520)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2024-03-31
キーワードコミッショニング
研究実績の概要

最終年度は、2022年保健および社会ケア法によって様変わりすることになったNHSの全体像の把握と、地域レベルでの保健医療・福祉サービスの連携について検討を行った。コミッショニングの進展が地方における保健・医療サービスの自律を確固とし、イギリスのNHSの地方分権化を推し進め、NHSを軸とするイギリス型の保健医療と福祉の連携の形=「統合ケアシステム」を構築することになっている。
研究期間全体を通しては、NHSなどで新しい手法として1990年代から展開されてくるコミッショニングに着目し、(1)手法そのものと、(2)この手法によって行われているサービス提供等について研究を行ってきた。(1)NHSにおける、かつての行政的管理手法に代わる関係機関同士(提供責任者-提供者)の「契約」として当初着目されたこの手法は、その後の展開で、ニーズ評価/優先順位の設定/サービス計画/サービス調達/サービスの質のモニタリング、という一連のサイクルとして概念され方法等も整備されるに至る。これは日本でも昨今注目される、いわゆる「成果連動型民間委託方式(PFS)」と類似するが、地域住民の全体の健康状態や健康の不平等の是正の取り組みなどを考慮する点にも特徴がある。この手法は、NHSにおける地域でのサービスマネジメントの自律に資することになり、これが、イギリス型の、保健・医療と福祉との「統合ケアシステム」へとつながっていく。これは日本の地域包括ケアシステムと類似するものとなっている(平成30、令和元年、令和2年)。(2)について、「病院医療」の状況とそのしくみ・論理(平成29年度)ほか、COVID-19のパンデミックを経て改組された「公衆衛生」のしくみ(令和3年度)、これらと関連して「産科医療(特に、妊娠中絶)」の状況(令和4年度)、健康の社会的要因に着目する「社会的処方」(令和5年度)についても明らかにした。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] イギリスの社会的処方-医療保障制度との関係から2023

    • 著者名/発表者名
      国京則幸
    • 雑誌名

      都市問題

      巻: 114 ページ: 73-81

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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