琉球大学附属図書館で保管されている米国民政府裁判所の刑事裁判記録を調査し、20数年間分の全事件の目録を作成した。また、沖縄県公文書館の米国民政府法務局文書を調査した。これらの資料に基づき、アメリカの沖縄占領政策と刑罰権力の関係を考察し、その結果、占領刑法の機能が、刑事裁判権の承継等を通して、沖縄の施政権返還後も日本に引き継がれていることを指摘した。 また、1954年の沖縄人民党事件の裁判記録を発見したので、翻訳し、解説を付して公刊した。さらに1950年代後半の売春関連事件の記録を調査し、連載中の研究ノートにまとめた。
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