研究課題
基盤研究(C)
本研究においては、国内外の実態調査を通じて、重大非行事案を防止するために多機関連携が国内外でどのように進展しているかといった状況やそうした多機関連携にどのような課題があるのかといった面を明らかにした。これらの実態調査によっても、非行や不良行為・問題行動に対応してきた従来型の機関だけではなく、より幅広く地域社会における様々な機関・団体が対応することによってこそ早期に連携しつつ切れ目のない支援が行えることが分かった。
刑事政策、少年法、犯罪者処遇法
重大非行事案を防止する上でも、地方公共団体が中核となる子ども・若者育成支援推進法の枠組みに基づいた支援の活動や、民間団体を中心とした若年の被害女性を支援する活動及び子ども・若者の居場所づくり、といった地方公共団体や民間団体の活動と結び付いた機関・団体連携の活性化が鍵となる。地域社会において幅広く、「生きづらさ」を抱えた少年等やその家庭を「孤独」・「孤立」の状態にさせないこと、そして取りこぼしのないように幾重もの支援のネットワークを構築することこそが必要である。