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2023 年度 実績報告書

不当利得法に基づく知的財産権保護システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 17K03465
研究機関広島大学

研究代表者

油納 健一  広島大学, 人間社会科学研究科(法), 教授 (20325236)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2024-03-31
キーワード不当利得 / 使用利益 / 知的財産 / 損害賠償 / 無体利益 / 無形利益 / 使用 / 侵害利得
研究実績の概要

本研究の課題は“不当利得法に基づく知的財産権保護システムの構築”であり、この課題の意味を簡潔に言えば、不当利得法を用いて"権利の無断使用(知的財産権侵害)"に対する解決方法を探るということである。そこで、本研究においては、“有体物 の無断使用”に関するドイツ判例及びドイツ不当利得法学説(差額説・類型論)を詳細に検討してきた。
本研究の課題が、"権利の無断使用"に関するものであるにもかかわらず、あえて “有体物 の無断使用”に限定して研究したことには理由がある。"有体物の無断使用"の場合と"権利の無断使用"の場合(知的財産権侵害の場合)とは、物 と権利の違いがあるのみであり、問題の本質にほとんど差異がない。そこで、"有体物の無断使用"について蓄積された研究を応用することによって、"権利の無断使用"について適切な解決方法を探ることは、本研究においてとりわけ重要な意義があった。
2023年度は、2017年乃至2022年度の研究に引き続き、“有体物の無断使用”に関するドイツ不当利得法学説(差額説・類型論)を1971年以降の学説に限定した上で、詳細に分析・検討し、“侵害者の 返還の対象は何か”・“侵害者の「使用利益(使用料)」をいかに算定するか”という二つの点を明らかにした。
この課題に関する拙稿「ドイツ不当利得法における使用利益返還論の現状と課題(1)~(3)-飛行機事件判決(BGHZ55,128)以降の差額説・類型論を中心に-」は、すでに広島法学47巻1~3号に連載しており、これらに続く「ドイツ不当利得法における使用利益返還論の現状と課題(4)」も脱稿済みである(広島法学48巻1号にて公表予定)。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] ドイツ不当利得法における使用利益返還論の現状と課題(1)-飛行機事件判決(BGHZ55,128)以降の差額説・類型論を中心に-2023

    • 著者名/発表者名
      油納健一
    • 雑誌名

      広島法学

      巻: 47巻1号 ページ: 75-87

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] ドイツ不当利得法における使用利益返還論の現状と課題(2)-飛行機事件判決(BGHZ55,128)以降の差額説・類型論を中心に-2023

    • 著者名/発表者名
      油納健一
    • 雑誌名

      広島法学

      巻: 47巻2号 ページ: 23-32

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] ドイツ不当利得法における使用利益返還論の現状と課題(3)-飛行機事件判決(BGHZ55,128)以降の差額説・類型論を中心に-2023

    • 著者名/発表者名
      油納健一
    • 雑誌名

      広島法学

      巻: 47巻3号 ページ: 1-11

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [図書] 民法判例百選Ⅱ債権(第9版)2023

    • 著者名/発表者名
      油納健一
    • 総ページ数
      2
    • 出版者
      有斐閣
    • ISBN
      9784641115637

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公開日: 2024-12-25  

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