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2020 年度 実績報告書

東アジアにおける監督義務者責任の比較研究―日本法への示唆を求めて

研究課題

研究課題/領域番号 17K03472
研究機関尚美学園大学

研究代表者

崔 光日  尚美学園大学, 総合政策学部, 教授(移行) (60360880)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード監督義務者責任 / 中国の監護人責任 / 台湾の法定代理人責任 / 韓国の監督者責任 / 責任無能力者 / 制限行為能力者 / 行為無能力者 / 公平責任
研究実績の概要

中国・韓国・台湾の現地調査とシンポジウム(2019年)を通じて、各国の監督義務者責任の特徴と問題点について確認することができた。
中国の監護人責任は、法文上は親族以外の監護人も被監護人の加害行為に対して責任を負うことになっているが、実務においてはその事例がほとんどないことが分かった。
台湾の法定代理人責任は、法(187条1項・2項)により法定代理人が免責できる場合であっても、加害行為者とその法定代理人および被害者の経済的状況を斟酌して、加害者側に賠償責任を命じることができるようになっている(同3項)が、その適用例はほとんどないことが分かった。
韓国においては、成年後見人が被後見人(認知症の高齢者など)の加害行為に対して責任を負うことになっているが、後見人がいない(後見の審判を受けていない)ときは、配偶者、父母の順に監督義務者としての責任を負うことになっていることが分かった。
新型コロナウイルス感染症拡大による外国の入国制限・禁止(韓国、台湾)と強制隔離措置(中国、最短2週間最長5週間)のため、最終年度に計画していた現地訪問調査を実施することができなかった。
各国の監督義務者責任実務の動向についての実態調査が充分にできなかったため、最終年度(研究期間延長)には新しい進展がほとんど得られず、研究期間中に所期の研究成果を出すことができなかったが、コロナ感染症が終息または緩和され、現地調査が可能になった場合には、未完成の研究を続けたいと思っている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 東アジアにおける懲罰的損害賠償の受容と最近の動向2020

    • 著者名/発表者名
      崔光日
    • 雑誌名

      比較民法学の将来像ー岡孝先生古稀記念論文集(勁草書房)

      巻: 1 ページ: 731~747頁

  • [雑誌論文] 韓国における消費社会の変遷と消費者私法2020

    • 著者名/発表者名
      崔光日
    • 雑誌名

      『コリアの法と社会』(日本評論社)

      巻: 1 ページ: 295~302頁

  • [学会発表] 中国民法典製造物責任規定の解釈論上の課題について2020

    • 著者名/発表者名
      崔光日
    • 学会等名
      全日本華人法学会

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公開日: 2021-12-27  

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