2017年度の研究計画の中でアメリカ合衆国カリフォルニア州のオークランドの調査研究旅行は実施できなかったが、国内の東日本大震災及び熊本地震の被災地の調査研究旅行を実施した。東日本大震災の調査は、平成29年8月22日から同月26日で、仙台市、石巻市及び宮古市の被災地の復興の状況を視察し、東北大学に設置された、①東北大学附属図書館「震災ライブラリー」及び「災害科学国際研究所」を訪問し、資料収集及び研究員の先生方にインタビューを行った。熊本地震の調査は、平成29年9月23日から同月25日及び平成29年11月10日から同月12日の2回にわたり、熊本市内の被災地、被災マンションの視察及び復興状況、熊本市役所での担当職員との意見交換、マンション管理組合理事長、担当弁護士、担当マンション管理士のシンポジウムの開催に参加した。 実態調査研究を披露する催しとして、平成29年8月27日に創価大学夏季大学講座において「巨大地震等への備えは大丈夫ですか」とのテーマで講演した。受講者は120名程度であった。また、創価大学法科大学院の研究発表会において、「熊本地震と地震保険」というテーマで研究発表をし、創価ロージャーナル10号に掲載された(同号173頁~177頁)。さらに、保険毎日新聞平成30年3月9日号において、「マンション損害と地震保険の課題」というテーマで新聞記事が掲載された。これは新聞記者のインタビューに答える形でまとめれた記事である。 ニュージーランドにおけるクライストチャーチ地震(カンタベリー地震)によるニュージーランドの自然災害保険にどのような衝撃があったのかに関する研究論文を現在翻訳中である。
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